兄弟姉妹は同じように扱わなければいけないと頭では分かっていても、下の子が可愛くて仕方ない自分に罪悪感を感じてしまうママたち。一人で悩まなくても大丈夫! 一緒に本音を吐き出してみませんか?
そう感じるのは普通のことです。私だってそうでした。悪いことではないんです。
子育てアドバイザー!
松村亜里さん
ニューヨークライフバランス研究所代表。医学博士・臨床心理士・認定ポジティブプラクティショナー。「幸せになるにはどうすればよいか」を科学的に探究する〝ポジティブ心理学〟を子育てスキルに応用した講座が好評。自身の実践経験と世界の研究結果を結びつけた内容に多くの親が感銘を受け書籍化されている。
○ 私たち今「上の子可愛くない症候群」なんです……
<Dさん 38歳 8歳女児・6歳女児の母>
長女は小さい時から癇癪持ちでした。次女はその反対でいつもニコニコしていてご機嫌。そんな次女に癒され、長女のイヤイヤ期も重なってか、より上の子が大変だなという思いが強くなりました。それから長女も成長して癇癪もなくなり、むしろしっかり者で正義感もあるので私を助けてくれる存在なのですが、長女は接するのに何かと気を遣ってしまうという私の中での固定概念が拭えず、なんとなく遠慮した関係になっています。
○ 悩みを持つママたちが子育てマスターのセッションを受けました
そんな上の子にも優しく振る舞おうとする自分に罪悪感を感じます〟
松村さんの 回答
上の子にどうにか優しくしようとする自分自身の行動を、まずは褒めてあげて
人の心が愛で満たされることをタンクに例えるのなら、性格的に難しいとあなたが思っている上のお子さんは、きっと愛のタンクの容量が大きいのかもしれません。お母さまが頑張って対応しても、まだ足りないとなかなか満足してくれないのかもしれません。一方で、いつもご機嫌な下のお子さんは、愛のタンクの容量が小さく、少しの対応で満足してくれる。ただ、あなたが素晴らしいのは、上の子に対しての葛藤がありながらも優しく振る舞う努力をしているところ。まずはその行為に対して自分を褒めましょう。母親も人間ですから、いくら自分の子どもでも可愛く思えないことがあるのは普通の感情です。私もそうでした。罪悪感を感じるのをやめましょう。
お母さまが注ごうとする愛と、上のお子さんがほしい愛が一致していないという可能性もあります。例えば、お母さまは言葉で愛を示しても、実際にお子さんが求めているのはボディタッチだったり。あるいはお母さまが行動で愛を示しても、お子さんは母子2人だけの時間がほしいのかもしれません。上のお子さんが何をしたら喜ぶかを改めて知っておくとお互いに過ごしやすくなり良い関係に向かうことができるかもしれません。
撮影/河内 彩 取材/竹永久美子、松葉恵里 ※情報は2022年2月号掲載時のものです。
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