授業のタブレット使用、スマホ、ゲーム、SNSや動画視聴……、今や小学生の3人に1人は裸眼視力1.0以下という時代であり、親世代の眼精疲労なども急増中。目を酷使することが多い時代、親子で大切な「目」を考え、守っていきませんか?
今こそ「視力」を見直そう!
〈親〉小野千恵子さん(42歳)STORYモデル。2児の母。日々ママ友とのコミュニケーションや学校との連絡、お手伝いしているサッカーチームなど、SNSは欠かせない。
〈子〉小野里桜さん(15歳)生まれた時からネットに接するデジタルネイティブ世代。YouTube、インスタグラムやTikTokなどSNSを楽しんでいる。
子ども9歳女子・専業主婦
インテリアプランナー
外資系コンサルティング会社勤務
子ども13歳女子・本誌ライター
日々の〝アイケア〟が必須です!
森 紀和子先生
近視は「環境要因」と「遺伝要因」が主な原因です。最近の急増は「環境要因」が影響していると言われ、さらにコロナ禍で近視が増加したとの報告もあり、屋外活動の減少が主な原因といわれています。一方、近視リスクが上がる統計として週4時間のゲームで8倍に、対象物から30㎝より近くで見ること、などもあります。親子で一緒に近距離で画面を見続けないよう、日頃から意識することは大切です。目をしかめる、画面を前のめりで見るなど、子どもの何気ない近視進行時の前兆も見逃さずに。思春期はいろいろと大変ですが、目にもとても大事な時期です。眼科で的確なアドバイスを受けながら、日々のアイケアを親子で積極的に行っていきましょう。
「コロナ禍における子どもの目の調査」
対象:全国の子どもを持つ母親30・40代 539名
※ロート製薬調べ(2020年10月)
気付きにくい視力低下
親はやはり気になる
家での動画やアプリの長時間視聴が原因かも
毎日のいたわりケアが必要です
「目」は口ほどにモノをいう。それだけに「目」は、一生大事にしたいもの。大切にいたわりながら、ケアをしていく必要があります。森先生に親子で一緒にできる、とっておきの「アイケア」法や最新情報などを聞きました。
子どもも大人も
20分に1回の休憩を
近くで画面を見続けると、常に近くに目のピントを合わせることになり、目に大きな負担がかかります。
そこで疲労軽減のため、WHOでも推奨されているのが、20・20・20のルール。子どもも大人も20分に1回は目を離し、20秒20フィート(6m)先の遠く離れた場所を見ましょう。特に小学生は近視が進みやすく、できれば20分より早めに、休憩を取るようにしましょう。目の調節筋の緊張を解放して、目を休めることができます。
サプリメントを持っておく
近視原因の環境因子のひとつに食生活があります。規則正しい栄養バランスの取れた食生活は目だけでなく心身の健康にも重要です。近視に関していえば、洋食より和食中心がおすすめ。魚やナッツに含まれる「オメガ3」、サフランライスやくちなしに含まれる黄色成分の「クロセチン」に近視抑制効果があります。現在学童を対象とした臨床研究で、近視抑制効果が示されたサプリメントも販売されており、それを利用するのも良いと思います。
眼科受診や眼鏡も考えて
近視が進み、強度近視になると、緑内障、網膜剥離などの視力障害につながる病気が合併するリスクが高くなります。そこで、近視が進みやすい子どもの時に近視進行を抑え、将来の近視程度を減らすことが重要です。現在、様々な近視進行抑制治療が利用できます。ただ眼鏡を勧められたら、眼科医指導の下で眼鏡作成を。近視が発症した子はもちろんのこと、発症前でも両親が近視の遺伝的要因がある子は、眼科を受診してください。
意識する
近視の進行抑制には、網膜内の「ドーパミン」の活性が必要という報告があります。日中、屋外の光を浴びると「ドーパミン」が分泌され、続いて夜間に「メラトニン」が分泌されます。その結果、質の良い睡眠ができると言われています。研究によると、強度近視の子どもは就寝時間が遅く、睡眠時間が短い傾向にありました。親子とも朝型生活に変え、規則正しい生活をすることを心掛けましょう。体内時計も精神的にも安定します。
「オルソケラトロジー」
を知ろう
今、一番近視進行抑制効果が高いといわれている治療が「オルソケラトロジー」。夜寝る前につけ、朝外すというハードコンタクトレンズです。角膜の形状を平らにし、翌朝レンズを外したあとも角膜形状は一定時間保たれるため、日中を裸眼で過ごせます。ただ、保険が効かないため自費診療に。両目で20万円以上のこともあり一般的には高額ですが、眼科で体験も可能。安全に使用するためには眼科の定期健診と、小学生には親の管理が必要です。
外遊びを充実させる
世界的に推奨されている近視進行の抑制方法が「外での活動や外遊び」。週14時間、1日2時間が効果的、と報告されています。子どもが外で遊ばなくなってきた、親子で外遊びの機会が少ない、という方は、天気のいい日の通学・通勤、学校の休み時間や、お昼休みに外にいるだけで十分です。木陰やベランダで過ごすことでも効果があります。ピクニックランチや散歩もおすすめです。これこそ親子で一緒に楽しんでできるアイケアです。
撮影/嶋野 旭 モデル/小野千恵子、小野里桜 ヘア・メーク/神戸春美 スタイリスト/MaiKo yoshida 取材/東 理恵
Lifestyle特集Sponsored 目まわりの悩みを「ロート製薬」と一緒に考えます 〝アイケア習慣〟で深まる親子コミュニケーション 2022.06.01