6月は「食育月間」。クックパッドの調査※1によると、近年、子どもの食生活の乱れや肥満・痩身傾向などが深刻化していますが、保護者の多くは食育に関心はありつつも、忙しい、やり方がわからないなどの理由で取り組めない状況にあるようです。
また、西友の調査※2では、3~10歳のこどもの約9割に嫌いな野菜があり、調理方法を工夫して食べさせようとしても食べてくれず、悩んでいる保護者が多いと言います。
※2…西友「こどもの野菜摂取状況に関する調査」2019年11月(3〜10歳の子どもを持つ全国のパパ・ママ1000人を対象)
子どもの元気で健やかな成長のため、子どもが野菜を好きになるにはどうすればよいのでしょうか?子ども向け料理教室「サカモトキッチンスタジオ」主宰、食育食文化・料理研究家の坂本佳奈先生にお話を伺いました。
●子どもが野菜嫌いな理由とは?
小さな子どもを持つ保護者のほとんどが、子どもの野菜嫌いに悩んでいます。工夫して調理しても食べてくれずにがっかりすることも多いと聞きます。でも、子どもが野菜を嫌うには実は理由があるのです。それは子どもが「初めてのものに警戒心がある」「味覚が大人の“3倍”敏感」「苦み・酸味は毒物や腐敗物を見抜くシグナルである」「消化器官が未発達である」から。これらの理由で、子どもは自然と野菜を遠ざけてしまっているのです。
●子どもが野菜に親しむ秘訣は?
保護者の方は、好き嫌いは当然なことだと理解して、子どもが野菜に慣れるまで諦めず、少しずつチャレンジしてください。ポイントは「無理強いしないこと」「諦めず気長に続けること」です。食べないからと言って無理に食べさせようとするのは、嫌な経験として記憶されてしまうため絶対にNG。「今日は一口だけ食べてみよう」と、少しずつ食べられるものを増やしていきましょう。「一口食べられたから、もう一口」もNGです。やめてもいいんだ、という安心感を持った上で回数を重ねることで、すんなり食べられる日が来ます。
【ステップ1】
野菜の味や香りがマイルドになっている市販の野菜スープやふりかけ、パンなどから始めるのもおすすめ。チャレンジして食べられたら「お野菜食べられてすごい!」と、必ず褒めてあげましょう。子どもの場合、大切なのは味や香りの克服ではなく、まずは野菜に対する抵抗感や苦手意識を取ることなので、“野菜をおいしく食べられた”という体験を増やしてあげましょう。小さな成功体験の積み重ねが自信をつくります。
【ステップ2】
小さく刻んだ野菜を、カレーやスープ、ハンバーグなどに混ぜる。
【ステップ3】
スティック状にカットした野菜をソースやディップにつけて食べるなど、チャレンジ。
少しずつチャレンジする間に野菜の味にも慣れ、味覚や消化器官も徐々に発達していきます。楽しみながらチャレンジするために、混ぜる、ちぎる、折る、はかるなどの簡単な調理を子どもに手伝ってもらうのも効果的です。気づいた時には、野菜が大好きになっているかもしれません。
【野菜に親しむファーストステップ商品おすすめ3選】
冷たい牛乳と混ぜるだけだから、小さなお子様でも自分で作って楽しめます。
可愛いアンパンマンのかまぼこ入りで楽しく食べられます。
たまご不使用。フリーズドライのにんじん粉末、かぼちゃ粉末入りでおやつにもぴったり。
多くの子どもはコーンポタージュが大好きなので、そこに子どもが苦手な、かぼちゃ、トマト、黄色野菜の色や青臭い味が顔を出さないよう、コーンの甘みと色味を生かしてバランスを工夫。塩味控えめにし、保存料・着色料・甘味料も不使用に。冷たい牛乳で作れるので、小さな子どもでもやけどの心配もなく混ぜられるというところも、子どもが楽しく食べられるポイントです。