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夏休みの子どもにこそYouTubeが利きます――STORYライター・羽生田由香の9月号編集後記

STORY9月号発売の8月1日は、お子さんたちの夏休みが始まって約10日、やっと4分の1が終わった頃でしょうか。まだまだ長いですね…。
本誌P.174~の「2学期の子どもたちを救う!『教育系YouTuberの教え』」では、子どもたちが1年で最も不安定だと言われる2学期の始まりのために、夏休み中の子どもの過ごし方や親の関わり方で何かできることはないか、ということを企画にしてみました。

この記事を取材してみて、思春期の子育て中の母として、私自身が感じたことを書かせていただきます。

 

●なるほど、YouTubeは“動画版の図書館”だった!

「うちの子、YouTubeやゲームばっかり…」
一度はこんなことを口に出したり、思ったりしたことはありませんか? YouTubeもゲームも、負の側面をクローズアップして十把ひとからげにまとめると、こういうマイナスな物言いになってしまいます。私も、わが子に対してそう思ったことは数知れず。
その反面、〈お菓子作り〉や〈アーティストのMV〉、〈メイク解説〉、〈ルームツアー〉など、私自身が好きな動画に対しては、どうも負の側面にはカウントしてないんですよね。
「ママが見てるのだってYouTubeじゃん」
確かに…。

子どもが好んで見ているもの、私が好きで見ているもの、興味があるもの、知的好奇心を満たすもの…etc. すべてがYouTubeにはあります。
そして今回、YouTubeのプラス面に光を当てて捉えることができたのは、元フジテレビで今はフリーのアナウンサー・政井マヤさんの「YouTubeは図書館!」という言葉。まさに言い得て妙な表現です。
確かに図書館へ行けば、老若男女問わず、自分の興味や学びの方法・選択肢が書籍としてたくさん置いてあります。この作家が好きだな、別の作品を読もうかな、と思ったらどんどんその作品を手に取ることができる。それと同様に、YouTubeの中にも、自分が詳しく見たいもの、知りたいことが無限大に広がっていて、好きな動画や投稿者はチャンネル登録して深堀りできるし、似たようなものを見比べることもできる。しかも、図書館同様に活用できるだけでなく、家にいながら、国内全域はもちろん、世界中の情報にもアクセスできる。
改めてYouTubeの良い面を認識することに。
(もちろん膨大な動画の中には有害な情報があることも、注意しなければいけないのは前提ですが)

●YouTubeはオーダーメイド学習教材&自習室にもなる!

誌面ではチャンネル登録数が多くて中高生たちに人気の【葉一さん】【みおりんさん】【タカタ先生】【樺沢紫苑さん】という4人のYouTuberに、2学期を迎える前の夏休みにやっておくべきこととして、子どもたちの学びや生活について、YouTubeの有効活用法をうかがいました。

良かれと思って言ったことが子どもには押しつけがましいと反発されて、親子のやり取りがぎくしゃくする――思春期のお子さんをお持ちなら、よく分かりますよね。
そんな時に、親や学校の教師以外の第三者の大人として教育系YouTuberが発信する情報やアドバイスが、トゲトゲしがちな子どもたちの心に届きやすいのだとか。「こんなのどう?」という具合に、さらっと子どもに教育系YouTuberのURLを送るなど、親子で程よい距離感を保ちながら促すことにもちょうどいいんだそう。

また、学校や塾では必ずしも好きな先生が選べるわけではありません。一方、YouTubeの場合は、「聞きやすい」「解説が分かりやすい」と思う先生を選べるし、聞き逃したり、分からなかった箇所をリピートで聞いたり、逆に必要のない箇所は早送りで飛ばしたり、速度を自分のペースに合わせることができる。自分専用にカスタマイズできるのが良いところです。
夏休みに大切なのは、2学期までの基礎固め。特に自分の苦手な単元について復習することです。その意味で、YouTubeはまさにオーダーメイドの学習ができるので効果的です。
リマインダ機能を使って日時を登録し、YouTubeライブで自習室に参加して、同じような目標を持った人たちと集うのもいいんだとか。勉強時間を習慣化させたり、コメント欄で交流したり…。塾に行ってない子も他の子どもたちと繫がることができます。

私たち親の世代が学生時代にしてきた勉強方法とは違ったデバイス、アプローチなので、“YouTubeを見る=学ぶ”ということに考えが追いつかないのも事実ですが、約40日も学校の授業がない夏休みこそ、大きな意味で学びを追求できるYouTubeを活用してみるのも手ではないでしょうか。

わが家には、中学生と小学生の子どもがいます。それぞれ学年も学びのジャンルや方法も違うのですが、今回の取材後、【樺沢紫苑さん】の夏休みの生活についてのアドバイス(詳しくは本誌9月号をご覧ください!)は、既に夏休み初日から実践しており、生活のリズムも崩さず、いい感じの夏休みのスタートを送れているように思います。
また、【葉一さん】の動画を以前視聴した時には、私自身がはるか遠い記憶の中学時代の学習内容を思い出すことができました。これはきっと苦手分野の克服に役立つと思い、1学期の中間・期末テストに際し、息子に勧めました。
勉強法デザイナーの【みおりんさん】のプロデュースした可愛らしくモチベーションの上がるかわいいノートは文具店で見かけたことがありましたが、今回の取材を通して、「夏休みの課題」を単にこなすだけでなく、どのような計画で進めるか、という学習の習慣化について、いかに中高生にとって大事であるかを実感しました。
むしろ親である私自身が、自分の学生時代に勉強のやり方を言語化、ルール化してくれるものに出合いたかった…と思うほどです。習得すれば、一生もののスキルになるのですから。

夏休み中は、子どもたちの毎日の昼ごはん問題も悩みどころですが、YouTuberの言葉や教えに、
「勉強しなさい」
「ダラダラはやめなさい」
を代弁してもらいながら、あとひと月の夏休みを気負いなく、がんばりましょう! そして、行事が盛りだくさんの2学期の始まりに、子どもたちが
「ああ夏休み長かった…」
と元気にスタートできますように。

本誌9月号も、ぜひ合わせて読んでいただければ。

取材/羽生田由香

STORYライター・羽生田由香 真っ黒に日やけした野球大好き中2男子と、夏休みは虫取りと自由研究に夢中な小6女子の母。思春期に突入した子どもたちを育てる日常の中で生じた、さまざまなギモンや戸惑いを、自分が育った時代の価値観や知識を振り返りながら、これから子どもたちが生きていく未来のためには何が正解なのか、さまざまな取材を通して『Junior STORY』で発信中。

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