• TOP
  • Lifestyle
  • 【男の子の育て方 対談連載vol.19】例えば韓国ドラマ。フィクションの世界でも理想的なロールモデルを描くようになってきたのは良いことです!
Lifestyle男の子の育て方【令和男子のミライ地図を描こう】

【男の子の育て方 対談連載vol.19】例えば韓国ドラマ。フィクションの世界でも理想的なロールモデルを描くようになってきたのは良いことです!

男の子は自分と性別が違うからわからない……と感じているSTORYママに向けて、「男の子の教育で気をつけるべきことは何か」について、ともに2人の男児を育てている専門家が語り合います。

【男の子の育て方対談連載vol.18】昔のようなセクハラやパワハラがなくなってきたテレビ業界に安心していて大丈夫?

Netflixの『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を子どもと一緒に観て思ったこと

太田さん(以下敬称略) 子どもと一緒によくNetflixを観るのですが、良いドラマだと思うのが韓国の『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』。ご存じですか? とても良いドラマなんですよ。

田中さん・ライター東 知らないです…。

太田 内容は、韓国のエリート法律事務所に勤める新人の女性弁護士の話なのですが、彼女は自閉症スペクトラム障害を持っています。自閉症スペクトラムの方々には記憶力が優れていたりする特徴がありますが、彼女もそういったタイプで天才肌。1話完結型のドラマですが、毎回それぞれのストーリーやキャラクターの中に、ジェンダーについて考えさせられる内容がたくさん出てきます。彼女が所属する事務所と、ライバル事務所の所長はともに女性です。さらに、彼女のチームの秘書スタッフが男性で、いずれは恋仲になるのですが、普通のドラマであれば男女の立場が逆ですよね。所長は男性で、弁護士も男性、秘書スタッフは女性といったように。

東 確かにそうですよね。

太田 ドラマに出てくる女性弁護士も、秘書の男性も本当に素敵なんです。男性秘書は卑屈になることなく、とてもサポーティブにケアをしており「ウ・ヨンウ弁護士のような方に、僕も弁護を依頼したい」と素直に話していたり…。

東 少しキュンキュンするセリフですね!

太田 男性秘書の名前はジュノさんというのですが、息子も「ジュノさん、カッコいい!」と言っています。

東 息子さんから見ても憧れるほどなんですね。

太田 ジュノさんは本当に素晴らしい男性です。いろんな葛藤も描かれており、周囲から「彼女は自閉症スペクトラムで、しかも、弁護士。そんなカップル、うまくいくわけないんじゃないの?」と心ないことを言われたりするのですが、そんなことはおかまいなしに進むロマンスにも胸を打たれます。

東 親子で、配信ドラマからジェンダーを学べるのはいいですよね!

太田 ドラマのストーリーの中で、例えば3兄弟の相続問題で争う事件が出てきます。そこでは、長男は5割、次男は3割、三男は2割のように、長男が遺産を多くもらえるのが当然といった社会情勢が描かれています。韓国では、割と最近までそういった法律があったようなんです。家父長的ですが、日本の法律だって家父長制の名残はあるわけです。それで私は息子に「こういうことが当たり前の世界があったんだよ」と解説を交えて話をしました。毎回、1つ1つのストーリーから、ジェンダーについて考えさせらるものばかりです。まあ私も、エンタメとして捉えながら、たびたびツッコミを入れながら観ているんですけどね(笑)。ですが、うちの場合は、ドラマを観ながらジェンダーを一緒に考えて、話すことができるこのアプローチがとても効果的でした。こういったコンテンツをまだまだ知りたいですね。本当に素敵なドラマです。ぜひ観てみてください。

 ネットを使ったコンテンツ配信によって、海外のたくさんのジャンルのドラマや映画が観やすくなって、そこで子どもたちとも会話が増えますよね。

太田 物凄い数の作品があるので、なかなかチョイスも大変です。でも、うちの場合、今のところは配信ドラマがあっていますね。本当は活字の本を読んでほしいところなのですが…それでもドラマを観ながら子どもとジェンダーの話ができるのは良いことです。ドラマやフィクションの中でだって、ロールモデルは全然あると思うので。

 そうですね。うちも一緒に観てみようと思います! 子どもたちはYouTubeばかりなので…。

田中 そういえばYouTubeですが…小1のうちの子どもが、コロナ禍で学級閉鎖の時に3日間だけ体育のオンライン授業がありました。YouTubeの体操動画を見ながら、同じことに取り組みましょうというものだったのですが、途中で画面に少しエッチな広告が出てきちゃったとか…。

太田・東 え~。やだ~!

田中 妻が息子の様子を見てみたら、そのエッチな広告をじーっと見ていて、とても「嫌だった」と言っていました。でも、学校からしたらしょうがないのですけどね…。YouTubeの広告は何が出てくるかわからないので、年齢にそぐわないようなものを目にしてしまう危険性があります。

太田 
アダルトコンテンツを観ていて出てくるのならまだしも、全然関係ないのに平気で出てきたりしますものね。そういった広告は本当にひどいですよね。うんざりです。

田中 
子どもが何を観ているか、四六時中、監視することもできないですからね…。

取材/東 理恵

太田啓子
弁護士。中2と小5男児の母。離婚問題や相続問題、セクハラ・パワハラ事件などに多く関わる。数々の経験を基にした、ジェンダーにまつわる投稿が反響を呼ぶ。昨年、SNSの投稿をきっかけに出版した『これからの男の子たちへ』が話題に。

田中俊之
社会学者。大妻女子大学 人間関係学部 人間関係学科准教授。専門は男性学。『男子が10代のうちに考えておきたいこと』など著書多数。男性学の視点から男女とも生きやすい世の中を研究。私生活では7歳と3歳男児の父。

おすすめ記事はこちら
-Keywords

RELATED TOPICS

FEATURE

Apr
27
今日の40代おしゃれコーデ

GWまであと少し!タスク過多な一日も【くすみピンク×グレーコーデ】で気持ちに余裕を

GWまであと少し!タスク過多な一日も【くすみピンク×グレーコーデ】で気持ちに余裕を

PICK UP