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「中受パパ」はママのメンタルサポートがお仕事⁉

目次 ★ <「中受パパ」対談 参加パパProfile >
★ <12歳という年齢は?>
★ <ときにパパも塾の送迎を!>
★ <中学受験はママも子供も揺れるお年頃にやって来る!>
★ <中受を家族の良きイベントに!>


<「中受パパ」対談 参加パパProfile >

山田さん(仮名)
山田さん(仮名)
長男中1、次男小5の2児父。大学教授。子どもの自主性に合った学校選びを徹底し、中受を伴走した熱血パパ。冷静な分析と問題を可視化し、不安を解消する論理派。
長谷川さん(仮名)
長谷川さん(仮名)
長女大1、長男中3の2児父。会計士。基本的に奥さんにお任せ派。奥さんのケアを最優先することで、家庭円満を陰でサポート。自身は中受経験なしのゆるっとパパ。
堀越さん(仮名)
堀越さん(仮名)
長男高3、長女中1の2児父。金融関係勤務で転勤族。自身も中高付属出身であり、子どもも付属中学受験一択。送迎やジョギングなどで子どもをサポートした体育会系パパ。

<12歳という年齢は?>

--反抗期の入口と中学受験が同時にやってくる!

堀越さん(以下敬省略) 
12歳って、ちょうど思春期にさしかかる頃なんですよね。で、中学受験と反抗期が重なる……。

長谷川さん(以下敬省略) 
あっ、反抗期に入ったぞ!って、実際に肌で感じました?

堀越さん(以下敬省略)
はい、ビリビリと感じました。もう、明らかに反抗的な口調になって、僕や妻のことを睨みつけたりして……。

山田 
僕は気が付かなかったんですよ。勉強をあまりしなくなって、成績が落ちて。最初は、親子の関係性が悪化しているからでは……? と思っていたんです。

堀越 
さらに女の子は難しいですよ。もう、塾の送迎の車中でも口をきいてくれず、車中がひんやりしてましたね(笑)。そんな状態が半年くらい続きました。

山田 
でも、よくよく考えると、思春期の年齢に親離れするのは当然のことで、それはむしろいいことなんですよね。
 

<ときにパパも塾の送迎を!>

--塾の送迎をパパが担当すると、ママのメンタルの安定に繋がる!?

山田 
塾の送迎の回数も増えるし、受験日に近づくにつれて息詰まるから、堀越さんみたいにパパも送迎の役割を担うのは大事ですよね。

長谷川 
僕も送迎はしていましたね。あとは犬の散歩とか、奥さんの話に耳を傾けるとか……。そんなことでしょうか。

堀越
僕はたまにお弁当を作って持って行ったりしていました。あとは、上の子の受験時に下の子が暇になってしまうので、連れ出して一緒に遊んだり……。

山田 
受験って、ホント家族ぐるみのイベントですよね。

堀越 
うちの場合、毎週日曜日に下の子と一緒に塾に迎えに行って、帰りがてら3人で焼鳥屋か焼肉屋に行っていました。今では、それがいい思い出で。今思うと、確かにイベント感はありましたね。

山田 
その間に奥さんもゆっくりできて、一石二鳥ですね(笑)。

長谷川 
奥さん的には、塾の送迎でママ友に会いたくない時もあったみたいで……。そういう時は、僕行くよって。

堀越 
パパには、話かけてこないですもんね。

山田 
受験って、お互いに手探りだから、志望校がぶつかっちゃったりして、話しにくいなんて時もありますよね。

長谷川 
ママの気持ちが楽になるように、体を使ってその負担を減らすのが、パパの役割なのかもしれませんね。
 

<中学受験はママも子供も揺れるお年頃にやって来る!>

ママ、子、ともに心も体も変化して揺れるその時、パパはどうしたらいい?

堀越 
カラダを使うといえば、上の子はずっとサッカーをやっていたのですが、中学受験のためにやめたら、すっかり太っちゃって。体力がもたないだろうと、11月くらいから毎週末、一緒に走っていました。結局、それが本人にとってもリフレッシュになったようです。

長谷川
まさにメンタルよりフィジカルからサポートされたんですね。

堀越 
いやぁ、今写真を見てもびっくりするくらい太ってしまって……。

山田 
1日10時間くらい座りっぱなしですもんね。

長谷川
思春期って、ちょうど体が変化する時期だから太りやすいんですよね。

堀越 
思春期って、いろいろ難しいですよね。

長谷川 
でも、12歳の頃ってやっぱりママが好きなのかなって、見ていてそう思うんです。だから、ママが精神的に安定していることが、子どもの安心に繋がるのかな、と。まぁ、そのためにも、やっぱり奥さんのメンタルケアがパパの仕事なのかなぁ……。

山田 
家内が婦人科医なので、女性の不調に関しては僕も家内からレクチャーされて一般のパパたちより理解していると思うのですが、“中受ママ”って、30代後半~40代女性が多く、年齢的にも体が変化しやすい時期。妻は不調の日には、堂々と僕に家事を丸投げしていました(笑)。

<中受を家族の良きイベントに!>

パパの参加で家族が一体となりチームに――

堀越 
秋からは本格的に学校選びが始まりますよね。

山田 
その頃は、家族一緒に学校説明会に行ったり、文化祭に行ったりしましたね。

長谷川 
家族ぐるみで参加すると、一つのイベントっぽくていいですね。うちも、親がここの学校に入れたい! という気持ちもあるけれど、いろいろ見て、最終的には子どもに決めてもらいました。

山田 
思春期は子どもの自主性が芽生える時期でもあるから、なるべく意見を聞き洩らさないようにと心掛けてましたね。

長谷川 
実は、僕は行かせてもらえる学校なら、どこでも良いかな、と思っていたんです。中学受験なら、落ちても有難いことに公立があるし。子どもにも、それをさりげなく伝えていました。

堀越 
何にしろ、今振り返ると、中学受験は子どもにとって初めて一人で全力で戦ういい機会だったな、と思いますね。結局、試験会場に挑むのは一人だから。長男の受験の時、塾でずっと上のクラスにいた彼が、そこから落ちてしまったことをずっと隠していたんです。普段は全然そんな子じゃなくて、「パパ、落ちちゃった!」ってあっさりと話すようなタイプだったのに……。だから、相当ショックで言えなかっただろうって。それが、第一志望校を受けに行くときに、「楽しんでくるね!」と試験会場に行く姿を見て頼もしいな、成長したなって思って。

山田 
中学受験は、それぞれの家庭にそれぞれのドラマがありますよね。

堀越 
家族で一つのものに向かうっていう意味では、いい経験でした。家族の絆が太くなったような……。

長谷川 
家族にとって良きイベントにするためにも、やっぱりパパはゆったり構えて、ママのメンタルサポートするのが一番の仕事かもしれませんね。
 

撮影/田頭拓人 取材/宮寺佳愛 構成/河合由樹

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