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夫の不倫を許せる妻はどこが違うのか?――原田 愛さん・龍二さんINTERVIEW続編

本誌11月号P.212~の「『まだ女でいたいの?』夫の一言に戦慄が走った日」。
〈夫から女性として見られていない〉という悲痛な声は、多くの妻たちから寄せられました。“サレ妻”となり、女性としての自信が失われた女性も…。

ライター・小出真梨子の編集後記 “妻の出産をきっかけに、事は起こっている”

P.215では、最大の危機を乗り越え、夫婦としての愛を盤石に、そして、女性として一層輝きが増した原田 愛さんにお話をうかがいました。夫の龍二さんにも同席していただきました。
本誌だけでは伝えきれなかった、お2人の話の続編です。

霊現象みたいなものなんですよね by龍二

龍二さん(以下、龍二) 「愛」のことは常に好きだという気持ちがあるんですよ。
愛さん(以下、愛) でも時々、悪いことしたくなっちゃうんだよね。それがあからさまに〈ぼく、今日はやましいです〉と態度に出ちゃう。
龍二 まあ、霊現象でいうと、取り憑かれているというのか…。「あなたは取り憑かれてますよ?」と言われても、その時は本人にわからないじゃないですか? 後で、われに返って〈バカだったな〉って、自分で思うみたいな。
 最近は心霊現象に夢中だからね。また取り憑かれないといいけど…。ね? 4回目の浮気とか?
龍二 もうないよ。もう50過ぎているんだから。
 わからないよー。意外と長生きしちゃうんじゃない?
龍二 いや、僕はね、〈自分は早く死んじゃうんじゃないか?〉って、ずっと思っていたんですよ。若い時は、人が想像する以上に危ない生活を送っていたし…。だから今は2人で公園を歩きながら、〈なんて平和なんだ…〉って、しみじみと思うことがあるんです。
 え? どんな生活していたの?
龍二 若い頃だよ。でもね、「原田、アウト!」のあの時からは、もっと死を意識するようになった。だから〈いつ死んでもいいように精一杯生きよう〉って…。
 今は、出かける時には必ずハグしてくれるよね。
龍二 お互い何があるかわからないからね。それが最期になるかもしれないでしょ? 子どもにも伝えています。言葉で伝えるのは気恥ずかしいんですけれどね。

不安だったから「ねえ、私のこと好き?」って、毎日のように聞いちゃってた… by愛

 文春報道の後は〈もう帰ってくるな!〉という思いで追い出したけれど、毎日、「帰らせてください」と連絡が入って…。結局、帰ってきたのだけれど、その後も私はずっと不安だったから、「ねえ、私のこと好き?」って、毎日のように聞いていた。それには答えてくれたよね。
龍二 これは真剣に伝えなければいけないと思いましたね。本当に申し訳ないことをしたし、愛からも子どもたちからも離れたくなかった。男は年齢とともにプライドというか、素直に思っていることを外に出せなくなるのかもしれないけれど、大事なことは伝えないといけないですよね。
 3回目の浮気だったからなのかもしれないけれど、私も最初は彼の話を冷静に聞けるような状況ではありませんでした。相手からサレたことで傷ついて、自分を落ち込ませていたかな…。でも、〈ダメだと思い込みすぎるのはいけないな…〉とか〈相手の気持ちを決めつけるのもやめよう〉と思うようになったんです。マインドチェンジが大切ですよ。
龍二 〈もうダメなのかもしれない…〉と思っても、信じることが大切だと僕は思います。そのおかげで今があると思っています。
 私は最近、匿名の方々から不倫や浮気の相談を受けるんです。一方通行の女性は苦しいですよね。不倫の悩みってハードだし、夫婦はそれぞれだから簡単に答えが出ないものなんですよ。知らない人に聞いてもらいたい気持ちはすごく良くわかるので、まずは「自分を大切にしようね」とお返事します。相手に好かれたいと思うよりも、自分が輝くことを優先してほしい。どんなに輝いてもこちらを向いてくれない、愛情のない生活は苦しいだけだから…。うちは本当にたまたま乗り切ることができた。下手なりでも愛情を見せてくれたのが救いだったのかもしれません。

意固地になっても、何もいいことはない by龍二

夫婦には「向き合う」と「目をそらす」のバランスが大事 by愛

龍二 何をやっても、妻にはかなわないと思っていますよ。〈この人がいるから、オレがいる〉って思う。時々、彼女の足の指を見ただけで愛しいと思うことがあるんです。‟理屈じゃない愛”を感じるというか…。
 1人でこっちを見て、笑って喜んでるんですよ。私からしたら〈バカにしてる?〉って思っちゃいますよね(笑)。そうはいっても、今まで私に対して〈顔も見たくない〉と思った時もあるんじゃないの?
龍二 それは絶対にないよ。どんな時でもそれはない。
 まあ、今はお互いが、ほど良い距離感かな。家で一緒にいる時間が多いけれど、それぞれ熱中していることがあるもんね。
龍二 そうそう、あなたは推し活してるんだよね。
 韓国のアイドルにハマっちゃって! 今日も表参道に来てるみたい!!
龍二 今日は表参道には寄って帰らないよ。
 写真を飾ったり、写真集を買うのはダメって言われるんです。
龍二 借りて見るのはいいけれど、買っちゃダメだよ。もったいないでしょ?
 ヤキモチ焼いてる?
龍二 焼いてないよ!
 こっちの推し活もしておかないといけないか(笑)
龍二 こういうやりとりって楽しいよね。せっかく一緒になったのに言い合ってしまう。意固地になったって、何もいいことないんだけどね。いつかは死んじゃうんだから。
 面白い人だよね。何度も別れたいと思ったけど、どうしたって“好き”が勝っちゃう。揉めごとがあっても一緒にいたいんだよね。長く夫婦でいるからには、向き合うことも必要だけど、ある程度、目をそらすことも大事なんじゃいかな、と思います。

原田 愛さん
1973年東京都出身。15歳で芸能界デビューしタレント・女優として活躍する。引退をしていたが芸能活動を再開。TV中心に活躍中

原田龍二さん
1970年、東京都出身。俳優・タレントとして活躍中。YouTube「ニンゲンTV」も人気。著書に「精霊たちのブルース」(万代宝書房)

ライター・小出真梨子の編集後記 “妻の出産をきっかけに、事は起こっている”

撮影/平井敬治 ヘア・メーク/陶山恵実 スタイリスト/鈴木浩子 取材/竹永久美子

STORYライター・竹永久美子 中3女子と小5男子の母。スーツ一辺倒だった外資系医療営業から専業主婦時代を経てライターに。”いまを思いっきり楽しむ!”をモットーに、ファッション・美容・ヘルスケア、あらゆるジャンルの新しいものに挑戦する6年目ライター。JuniorSTORYでは、思春期の子を持つ親としてなにが正解か? 取り巻く社会が変わる中で親も変えるべきことを学び、発信している。
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