特別スタイルがいいわけでも、顔が整っているわけではないのに・・・ そのすべてを見透かされそうな切れ長の目、どこまでも薄情そうな薄い唇(褒めています)、全身から際限なく漏れ出る色気で、「出会ってしまったら終わり。好きにならずにはいられない」年代、好みのタイプ問わず全方位の女性が惚れる俳優。それがソン・ソック(40歳)です。今回は「ソン・ソックにハマらない女はいない」と言われる、魔性の男の魅力に迫ります。
ソン・ソックってどんな人?
ドラマ『私の解放日誌』で謎だらけの男ク氏を演じ、女性の心をわし掴みにし、ブレークしたソン・ソック。既に年齢は、39歳。俳優としては遅咲きでした。もちろん下積み時代も長いのですが、それ以前の経歴はとてもユニーク。
1983年2月7日生まれ。忠清南道 大田市出身。B型。身長179cm。実は、家が代々機械製造業に従事し祖父が韓国の工作機械の歴史を築いた象徴的な人物。そうリアル“財閥家の末息子”だった彼は、幼少期極度の恥ずかしがり家だったことから親が心配し、中学生の時にアメリカのセント・ジョーンズ・プレパラトリースクールに転校。卒業後は、シカゴ美術館大学に入学し、映画と美術を勉強し、22歳の時に兵役のため韓国に帰国します。(ちなみにイラク派遣に志願し、選抜されたとか。)除隊後は、プロバスケットボール選手になると宣言しカナダに渡り、更に何か新しいことを始めたいとカナダにあるバンクーバー インスティテュート オブ メディア アーツで演劇を本格的に学び韓国に再度帰国。俳優を目指します。
そこから下積み時代が始まるのですが「どうせ落ちると思って、オーディションもあまり受けていなかった。」らしい30代の下積み時代。『D.P. -脱走兵追跡官-』以前にも共演したことがある演技派俳優ヒョン・ボンシクは、「ソック兄は、当時事務所にも所属していなく、私の事務所の代表が、留学までした人がセリフもない無名俳優をしていることが残念だと思い、演技をすることを辞めろとアドバイスした。」というほど仕事がなかったとか。ほぼ諦めかけていた34歳の時にNETFLIXドラマ『センス8』でデビューが決まります。その後はコンスタントに作品に出演し、デビュー6年目で同時期に出演したドラマ『私の解放日誌』映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』でその危険な魅力が世界に知れ渡り大ブレーク。ソウルを歩いていれば見ない日はないほど企業CMの契約が続々決まり、今最も注目される俳優に!
そんな激動な人生を歩むソン・ソックですが実は実業家の両親の関係で、大田市にある工作機械メーカーの代表取締役という顔も(俳優になる前からだそう)。この会社は、韓国だけでなくアメリカ、カナダなど10カ国余りに輸出をし彼が代表取締役だった時は年間最大売上が55億ウォン(約6億円)も記録したことがあったとか。(現在は大株主に退き、経営人に一任しているよう)様々な経験を積んできているだけあって、あの達観したような、官能的にも狂気にも見える眼差し、納得です。
作品に入ると役について常に研究することから周りのスタッフや俳優達に『研究員』と呼ばれているソン・ソック。そんな役に憑依するソン・ソックの魅力が堪能できる作品を紹介します。
★ 1.ドラマ『D.P. -脱走兵追跡官-』
★ 2.ドラマ『私の解放日誌』
★ 3.映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』
★ 4.ドラマ『カジノ』シーズン1、シーズン2
★ 5.ドラマ『殺人者のパラドックス』
★ ソン・ソックってどんな人?
1.ドラマ『D.P. -脱走兵追跡官-』
2.ドラマ『私の解放日誌』
3.映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』
4.ドラマ『カジノ』シーズン1、シーズン2
5.ドラマ『殺人者のパラドックス』
取材・文/味澤彩子