部活の練習、通塾や夏の課題……。夏を迎えてますます多忙な子どもたちを、心地よくサポートしてあげたいのが親心。猛暑の疲れも吹き飛ばす、パフォーマンスが上がり、健やかな毎日を送れる【補食】に注目!
▼あわせて読みたい
【プロの絶品おつまみレシピ5品】あの名物メニューを再現! ローカル気分な「おつまみおかず」で、家飲みがもっと楽しい!
★ 『筋力強化期間』の捕食
★ 『試合や大会の直前』の捕食
★ 『試合当日』の捕食
★ 2.勉強中の捕食は?
★ ◆ 満腹でも眠くならないセット
★ ◆ 脳の血流をよくして記憶力UPセット
★ ◆ 疲れを吹き飛ばすリフレッシュセット
1.運動部の補食は?
○ 教えてくれたのは…アスリートフード マイスター1級 鰐川せりなさん
タンパク質ばかりに注目せず、成長期は糖質もバランスよく
運動する体にはタンパク質が重要だと浸透した影響で、実は多くの方が上手に摂れています。しかし糖質オフダイエットと混同してしまい、スポーツをするお子さんの中には糖質が足りてない場合も。糖質は体を動かす大切なエネルギー源であり、運動時には筋肉の中にも必ず蓄えておきたい栄養素。また、集中力アップにも期待大です!
『筋力強化期間』の捕食
◆ 卵焼きおにぎり
【材料】
・ご飯……600g
・卵……2個
A
・しらす……100g
・刻んだ大根菜……120g
・長ネギ(小口切り)……50g
・いりごま……50g
・塩昆布……30g
・にんにく(みじん切り)……1かけ
・ごま油……少々
【作り方】
❶ Aをごま油で炒め、温かいご飯に混ぜ、三角形のおにぎり型に握る。
❷ ❶の一面を溶き卵につけ、フライパンで焼く。卵液をつけてはその面を焼く作業を全面繰り返して完成。冷凍も可能。
【POINT】
成長期に必要なカルシウムや鉄の摂取も考えた一石二鳥以上のハイブリッドおにぎり。主食+主菜+副菜の栄養が一口で補給!
◆ かまぼこのピンチョス
【材料】
・かまぼこ……1本
・大葉……3枚
・梅干し……2個
【作り方】
❶ かまぼこは、1㎝幅にカット、真ん中に切り込みを入れる。
❷ 1切れにつき大葉(1枚を半分にカット)と種をとり、たたいた梅肉を挟む。
【POINT】
速筋タンパクを手軽に摂るならかまぼこが◎。梅干しのクエン酸や大葉のビタミンA・Cやカルシウム・鉄、清涼な香りで疲労回復にも。
◆ 簡単鶏ハムのレーズンパンサンド
【材料】
・鶏むね肉……1枚
・砂糖……大さじ2
・塩……小さじ1
・レーズンパン……2枚
・好みの野菜、マヨネーズ……各適量
【作り方】
❶ 皮をとった鶏むね肉の厚い部分に切り込みを入れて厚みを整え、両面に砂糖をすり込み、冷蔵庫で一晩寝かす。
❷ ❶の水気をペーパーでふき、塩をすり込み10分寝かす。
❸ ❷をラップの上に広げて丸く巻き、耐熱袋に入れ空気を抜く。沸騰した湯に耐熱袋ごと投入。
❹ 20分加熱し、火を止めふたをして放置。冷めたら切る。
❺ レーズンパンに❹と野菜を挟む。
【POINT】
渡り鳥のタフなスタミナを支えるイミダゾールペプチドを豊富に含む鶏むね肉は疲労回復に抜群。作り置きして色んなアレンジにも。
『試合や大会の直前』の捕食
◆ 夏野菜のガスパチョ
【材料】
・トマト……中5個
・玉ねぎ……1/3個
・ピーマン……2個
・胡瓜……1本
・にんにく……1かけ
・塩……小さじ1
・オリーブオイル・白ワインビネガー……各大さじ2
・フランスパン……5cm(もしくは6枚切り食パン1/2枚)
・氷……1/2カップ
【作り方】
❶ 野菜類は1㎝角にカットし、塩、オリーブオイル、白ワインビネガーを加え冷蔵庫で約2時間なじませる。
❷ ❶とフランスパン、氷をミキサーにかけ、なめらかになったら完成。仕上げにオリーブオイルや塩(ともに分量外)をかけても。
【POINT】
栄養はチームプレー。たっぷりの夏野菜の色々な栄養素が入ったこの1杯で栄養フル稼働、ほてった体を中から冷やして疲れ知らず。
◆ 冷製コーンスープ
【材料】
・長ネギ(白い部分)……1本分
・スイートコーン缶(190g)……1缶
・豆乳……200ml
・塩……適宜
・パセリ……少々
【作り方】
❶ 長ネギを5cm長さに切り、耐熱容器に入れラップをして電子レンジで3分加熱。
❷ スイートコーン、豆乳、❶、塩をなめらかになるまでミキサーにかける。仕上げにパセリをふる
【POINT】
コーンの糖質、豆乳のタンパク質のほか、筋肉の収縮に効果的なミネラルも一気に摂れ、厳しい夏のパフォーマンス維持の味方に。
◆ スポーツ専用スイーツ
『試合当日』の捕食
◆ 夏のフルーツのはちみつポンチ
2.勉強中の捕食は?
○ 教えてくれたのは…受験 フードマイスター 安部加代子さん
血糖値上昇をゆっくりさせる工夫で眠気防止!
受験期の親は、コンディションを整えたり集中力を高めたりする食事の管理も大事な役目。空腹時に甘いものを食べると血糖値が急上昇して眠くなるので、脳の栄養に必要な糖質は野菜等と一緒に摂り緩やかにする工夫が必要。「こんな食べ方、食べ物がいいよ」と気難しい思春期も適度な距離感で見守り支えてあげて。
◆ 満腹でも眠くならないセット
豆たっぷりミネストローネ + とんかつのおにぎらず
<豆たっぷりミネストローネ>
【材料】
・市販のトマトスープ
・ミックスビーンズ……各適量
【作り方】
❶ 市販のミックスビーンズ(パウチ、缶詰どちらでも可)を表示どおり温めたトマトスープに入れ混ぜる。
<とんかつのおにぎらず>
【材料】
・冷凍とんかつ(解凍しておく)……1個
・卵焼き(溶き卵1個に塩・コショウを各少々、卵焼き器に流し込み両面焼く)
キャベツ……1枚分(千切り)
・ご飯……160g
・のり……1枚
・とんかつソース、塩……各適量
【作り方】
❶ ラップの上にのりをのせ、角が上にくるように置く。
❷ 塩をふったご飯2/3量を10㎝の正方形型に置いて軽く塩をふり、卵焼き、とんかつ、ソース、キャベツをのせてしっかり押さえる。
❸ 残りのご飯を重ね、対角どうしののりの頂点を合わせてラップで包み込む。時間をおき、なじんでからカットする。
【POINT】
豚肉は疲労回復効果のビタミンB群、卵は記憶力に関わるレシチン、豆苗はビタミン、ミネラル豊富で栄養価◎
◆ 脳の血流をよくして記憶力UPセット
厚揚げ入り春雨スープ + サバ缶と根菜のドライカレー
<厚揚げ入り春雨スープ>
【材料】
・市販の春雨スープの素(味はお好みのものでOK)、
・厚揚げ……各適量
【作り方】
❶ 好みの春雨スープを用意し、その規定量の水と厚揚げを鍋に入れて沸騰させる。
❷ 温めたスープジャーに、春雨スープの素を入れ、厚揚げを鍋のお湯ごと注ぎ入れる。春雨スープは海藻入りを選んで。
<サバ缶と根菜のドライカレー>
【材料】
・ごぼう……50g
・ピーマン……1個
・玉ねぎ……中1/2個
・にんじん……50g
・まいたけ……50g
・にんにく……1かけ
・生姜……1かけ
・サバ缶……1缶(190g)
・ご飯……160g
・チーズ……4切れ
・豆苗……お好みで
・のり……1枚
【作り方】
❶ 野菜は角切り、にんにく、生姜はみじん切りにする。
❷ フライパンにオリーブ油(適量)を温め、にんにく、生姜を炒め、香りが出たら野菜類、塩小さじ1/4を入れて炒める。
❸ サバ缶を汁ごと入れサバを崩しながら全体を混ぜる。調味料(ケチャップ大さじ2、カレー粉大さじ1と1/2、ウスターソース·しょうゆ各大さじ1、砂糖大さじ1/2)を入れて汁気がなくなるまで炒める。塩、コショウ(各適量)で味を調える。
❹ のりの上にご飯と❸、チーズ、豆苗を重ねてラップに包む。
【POINT】
根菜類で咀嚼を増やし、DHA豊富な鯖や記憶力向上に効果的なスパイスで脳の働きを高める効果に期待。
◆ 疲れを吹き飛ばすリフレッシュセット
ツナ缶と野菜のスープ + ひじきと卵のおにぎり
<ツナ缶と野菜のスープ>
【材料】
・ツナ缶……油漬け1/2缶
・大根……60g
・玉ねぎ・小松菜……各50g
・にんじん・しめじ……各30g
・生姜……1かけ分
・塩……小さじ1/2
・しょうゆ……小さじ1/4
【作り方】
❶ ツナ缶の油を鍋に入れ、サイコロ状に切った大根、玉ねぎ、にんじん、塩小さじ1/2で炒める。
❷ 全体に油がまわったら、しめじ、みじん切りの生姜、水100㎖を入れ中火で煮る。
❸ ツナ、水200㎖を入れて煮込んだら、2cm長さの小松菜を入れ、しょうゆで味を調える。
<ひじきと卵のおにぎり>
【材料】
・ひじき煮(市販品、汁ごと使用)……1袋(70g)
・炒り卵……卵1個分
・すりごま……大さじ2
・ご飯……1合分
・酢……大さじ1/2
【作り方】
❶ すべての材料を混ぜ合わせてラップで握る。
【POINT】
酢は防腐効果・疲労回復や血糖値を下げる効果もあり。小松菜のCaやツナ缶のDHAで育脳サポートします。
撮影/北川鉄雄 レシピ監修/鰐川せりな、安部加代子 取材/羽生田由香 スープジャー協力/サーモス ※情報は2024年7月号掲載時のものです。