Lifestyle特集

落合恵子さん×高垣麗子さん対談①|大人が子供に選ぶべき絵本、決まりはありますか?

絵本やオーガニックレストラン、私たちに本物の価値観を教えてくれるクレヨンハウスの主宰・落合恵子さんと、絵本が大好きでご自身もお店によく行くというSTORYモデル高垣麗子さんが、この冬Zoomで対談。人生の先輩である落合さんに、絵本のこと、人生のこと…高垣さんが今聞きたいことを訪ねました。

落合恵子さん プロフィール 1945年生まれ。執筆と並行して、東京青山、大阪江坂にクレヨンハウスを主宰。総合育児雑誌『月刊クーヨン』、オーガニックマガジン『いいね』発行人。 社会構造的に『声が小さな側』の声をテーマにした作品が多い。主な著書に新刊『明るい覚悟……こんな時代に』、『母に歌う子守唄』、『泣きかたをわすれていた』他多数。ブログ「落合恵子の『明るい覚悟』Living at the same time こんな時代だからこそ」

高垣麗子さん プロフィール 本誌カバーモデル。プチセブン専属モデルとしてデビュー後、『JJ』、『CLASSY』等、さまざまなファッション誌で活躍。ハッピー感のある笑顔が多くの女性に愛され、ていねいなライフスタイルにあこがれる女性も多い。3歳の女児の母として、奮闘中。絵本が大好きで、プライベートでもたびたびクレヨンハウスを訪れている。

クレヨンハウスってどのようにしてできたんですか?

高垣 私はとってもクレヨンハウスさんが好きで、子どもが生まれる前の10代のころからよく通っていたんです。

落合 本当ですか?ありがとうございます。

高垣 クレヨンハウスさんは、物心ついたときには、すでに存在していたんですが、どんな経緯で始められたのか教えていただけますか?

落合 今年の12月5日で45年周年を迎えました。既に47~8年前のことですが、当時私は放送局に勤務していました。取材で海外に行くと、空き時間に街を歩くのが好きで、市場や書店によく立ち寄りました。そんな中で、ピクチャーブックスと書いた看板の、子どもの本屋さんとも出合いました。店の中に必ず座り読みのできるテーブル、それも、年代もののテーブルがあって、そこに子どもとお母さんお父さん、さらには、よそのおじいちゃん、おばあちゃんといった地域の方々も座っておられ、いろいろな話をされていた。本を読んでいる人もいれば、教育や平和について話している人もいて、そこは、子どもと地域の人たちが集う居場所になっていました。私は、どうしてもそういう場が日本にも欲しいと思って。帰ってきて自治体などに相談したんですがなかなか実現しようというところは残念ながらなかった。当時私は、会社に勤めながら、エッセイなどを書いていて、給料とは別の原稿料や印税を頂いていました。主な読者は同世代か少し年下の女性であり、中には、お子さんを迎えたばかりの若い母親もおられました。その方たちから、子どもの食べ物について知りたいとか、絵本についてもっと詳しく知りたいという声をたくさんいただいていました。すると、やはり居場所づくりが必要という気持ちがわいてきて、印税を使って自分で作ることにしました。商売というのは一度もやったことがなかったのですが、怖いもの知らずで。こうして、スタートしたのがクレヨンハウスです。

高垣 そんな経緯があったんですね。今では、見慣れたスタイルですが、当時としては、画期的だったんですね。

画期的だった、子どもが座り読みできるスタイル

落合 子どもたちは、書棚から本を持ってきて、テーブルを囲んで座って読んでいい。明日も続きを読んでもいいよ、という座り読みの形をとっていたんですが、他の書店さんには驚かれましたね。

高垣 そういえば、昔は立ち読み禁止でしたよね。

落合 絵本はすぐに読めちゃう。読んだら買わなくなってしまうと、心配されました。でも子ども時代の私は、一冊の絵本を何度も何度も読んだ。だから好きな本は繰り返し読むに違いない、という子ども時代に得たゆるぎない思いがあったんです。座り読みできるスペースは、珍しくて、取材に来た方が、テーブルだけ写真を撮っていかれるなんてこともありました。

高垣 うちの子も何度も何度も同じ本を読むんです。もう、こちらが疲れてしまうくらいに。
でも、私も大好きな本は、何百回というほど読んでもらった記憶があります。「きょうはなんのひ?」(瀬田貞二/作、林明子/絵 福音館書店)とか「ほくのぱんわたしのぱん」(神沢 利子/文 、林 明子/絵 福音館書店)とか、「はじめてのおつかい」(筒井 頼子/作 、林 明子/絵 福音館書店)とか。子どもにどんな本を買おうかと選ぶとき、娘が好きそうなものを選ぼうと思うんですが、探しているうちに自分が小さい頃に読んでもらってすごく好きだった本をみつけると懐かしくなり、娘にも読んでもらいたくなって買ってしまいます。

落合 それもひとつの選書の仕方ですよね。お母さんがあなたぐらいのとき、これを読んだのよ、って親子の素敵な会話ですよね。

高垣 絵本って夢があるし世界が広がりますよね。

子どもの月齢に合った本を選ぶべきですか?

高垣 ところで、子どもに本を与えるときは、月齢にあったものを選んだ方がいいのかなと思うのですが、どうでしょうか。

落合 最近は少なくなりましたが、本に“小学校低学年向け”とか書いてあるものもありましたよね。でもそれは単なる目安です。大人がその目安に囚われてしまうと、その子の関心や、知りたいという気持ちに蓋をしてしまう場合があります。私は月齢にとらわれる必要はないと思います。どんな形であれ、その子が好きな本に出合って、自分で本を選ぶことができるようになるお手伝いを私たち大人はしたいので。

高垣 なるほど。本人の好きなものを月齢を気にせずに手に取らせるのがいいんですね。ついついこだわっていたので、目から鱗でした。

落合 『かいじゅうたちのいるところ』(モーリス・センダック/作、じんぐうてるお/訳 冨山房)という本をご存じだと思います。大ロングセラーですが、少年のいたずらと空想力を描いた優れた絵本です。最初にこの本が世に出たとき、いたずらを奨励するようだしといった理由などで、教育上問題があると大人たちの一部からは批判があがりました。けれど、はじめにこの本に拍手を贈り、歓迎したのは子どもたち。だから出版してからヒットするまでに多少のタイムラグがあったようです。絵本は、こうあらねばならないというものすべてから自由になるものだと思いますし、それが絵本の魅力のひとつだと考えています。

高垣 好奇心の向く方向は、ひとりひとり違うから、いろんな可能性があってよくて、大人が決めてしまうのはよくないということですね。

落合 そうなんです。決めてしまうと、それ以外の関心とか、これから生まれる可能性の芽を摘んでしまうことになる。それは子どもに対して失礼ですよね。


第2回「絵本が本当に必要なのは、大人かもしれない」に続きます

ヘアメーク/森ユキオ(ROI) 取材/秋元恵美

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