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映画『燃えよ剣』出演中・尾上右近さん「一瞬一瞬がとてつもなく尊いものでした」

● 映画『燃えよ剣』に出演した尾上右近さん(29歳)

尾上右近(おのえうこん) 1992年、東京生まれ。清元宗家家元七代目清元栄寿太夫の次男。曽祖父は名優と言われた六代目尾上菊五郎。7歳で歌舞伎の初舞台に上り、12歳で二代目尾上右近を襲名。’18年1月清元永寿太夫を襲名。


★ 初めて3カ月歌舞伎を休み、武者修行をさせてもらった 一期一会の初映画作品です

–「クランクインしたのは2年半以上前、平成の終わりの頃。その頃は、メディアの露出もさほど多くなくて、そんなタイミングで原田監督が僕に声をかけてくださったのは、とても大きな出来事でした。『20代のうちに映画に出たい』それも『時代劇ならなおいい』、『ファンである原田作品の一員となりたい』、その3つの思いが叶い、とても嬉しかったですね」

司馬遼太郎の国民的ベストセラー『燃えよ剣』を映画化した作品の中、尾上右近さんが演じたのは、新選組を誕生させた会津藩主・松平容保の役どころ。

–「ひと言で、身に余る大役でした。容保は、『燃えよ剣』の原作では、さほど登場するシーンはないのですが、映画では容保を主役にした『王城の護衛者』という司馬遼太郎氏の別作品の要素を取り入れ、重要な役どころに位置付けられていたんです。容保は、剣で戦うことはなかったのですが、激動の時代の中で精神的に戦い抜き、養子だからこそ家訓を重んじた人柄は、時代を受け継ぐ歌舞伎の世界に生きる自分とどこか似ていて。シンパシーを感じながら、演じていました」

映画は、出演陣の豪華さもさることながら、仁和寺、二条城、東寺、西本願寺、姫路城の国宝級建造物から東福寺、北野天満宮などの国指定重要文化財と撮影場所も目を見張る豪華さ。それに加え、合戦シーンには多くの人たちが入り乱れ、コロナ禍の今では、それ自体がとても贅沢にも感じられる。

–「コロナ前のお仕事で、最も心に残るものです。ああ、特別なことを当たり前のようにできていた時間だな、と。それまで、3カ月も歌舞伎を休んだことがなかったから、武者修行に出た感覚でした。現場には、監督やスタッフの作品に対する思いが肌にビシビシと伝わってくる緊張感があって。でも、それがものすごく心地よくて、大縄跳びを飛んでいる中に自分が飛び込んだようで、すごくいい経験でした。原田監督に岡田准一さん、鈴木亮平さん、伊藤 英明さん、柄本明さん……、この素晴らしい人たちが一堂に会するのは、まさに一期一会で、その一瞬一瞬がとてつもなく尊いものでした」

主役級の俳優たちの姿を目の前で見る中、家業を受け継ぎ生きる歌舞伎の世界とは異なる、自らの力で多くの人の中から抜きん出た者のプライドと優しさも感じたといいます。

–「撮影合間に鈴木亮平さんとお話しさせていただく機会があって。この作品の撮影前、僕は歌舞伎の役作りで体重を増やしていたので、『痩せなくては』と筋トレしていたのですが、鈴木さんが筋肉のしくみや筋トレの仕方を教えてくださって。割り箸を使いながら〝筋肉グラフ〞について説明してくださり、とてもわかりやすかったんです(笑)。そのおかげか、この撮影時期は、人生で一番痩せていました」

幕末も今も、〝混沌とする時代〞という意味ではまさに同じ。

–「一人では生きていけないからこそ、共に生きる仲間を大切にしたい。そして、自分の中での誠実さを守っていきたい。そう、まさに容保の生き様のように……」

<映画『燃えよ剣』全国公開中>

©︎2021「燃えよ剣」 製作委員会

監:原田眞人 出:岡田准一、柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、伊藤英明ほか 10月15日より全国公開中

歴史小説界の巨匠・司馬遼太郎の500万部を超える国民的ベストセラー。新選組副長・土方歳三を主人公に、近藤勇や沖田総司といった新選組志士たちの知られざる人生と彼らが生きた激動の人生を描く『燃えよ剣』を完全映画化。総勢3,000名を超える迫力ある合戦シーンはコロナ禍の今、まさに貴重にして贅沢。

撮影/嶋野 旭 取材/河合由樹 ※情報は2021年11月号掲載時のものです。

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