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思春期の入口こそ親子の別れ道
仲良し親子でいるため子離れ宣言を
仲良し親子でいるため子離れ宣言を
花まる学習会 高濱正伸先生
花まる学習会代表。「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、人間力と思考力の育成に注力したカリキュラムで多くの支持を集める。最新刊『つぶさない子育て』は子育てに悩む親必読の一冊。
子どもが思春期に入り親子関係が変わってきたと感じた時、親から子へ「今日からあなたを大人として扱います」と子離れ宣言をするのがお勧めです。母から娘に、父から息子に、同性の親が2人きりの時間を作ってじっくり向き合うことが大事。思春期の子どもが親に対して反抗的な態度を取るのは健全に成長している証拠。この時期、変わらなければいけないのは親のほうなのです。
母から娘への子離れ宣言は、OLの先輩になったつもりで大人の女同士の秘密を共有すること。過去の恋バナが最も効果あり! 思春期の入口で大人の女同士の 関係を築けたらずっと仲良し親子でいられるのですが、対応を間違えるとずっと敵のような関係になってしまうことも。一方で、父から息子へは、リアルな社会の厳しさを伝えます。お勧めしたいのは父と息子の2人旅。原爆ドームなど、人としての極限を知れる場所へ男同士で行くと、子どもの顔付きが一変します。
男女共通して思春期の子どもに大事なことは「外の師匠」を作ることです。「外の師匠」とは部活や習い事の先生など、年上の第三者で子どもが憧れ、尊敬できる存在のこと。親の言うことは聞かなくても、「外の師匠」の言うことは素直に聞けるもの。第一線で活躍する人は「外の師匠」との出会いに成功した人が多いのです。母としてやるべきことは、子どもといい距離感を保ち「外の師匠」と出会うきっかけを与えることです。
取材/東 理恵、奥村千草 ※情報は2022年1月号掲載時のものです。