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子どものSNSのトラブルに、母としてできることは?―― 7月号「思春期のわが子に『裏切られた』時」を担当して思ったこと② by ライター奥村千草

現在発売中のSTORY7月号「どうしたらいい? 思春期のわが子に『裏切られた』時」(P.190~)の中で、I Tジャーナリストの高橋暁子さんに《思春期の子どもたち×ネットの実態とトラブル》についてお話をうかがいました。

わが家の小6の娘もネットの沼にどっぷりハマり中。
ネットの利用を巡って母子の衝突も増え、現在進行形で悩みは尽きません。
そこで、今回は企画担当ライターとして、思春期の子どものネットとの付き合い方に悩む母のひとりとして、取材時に聞いた貴重なお話の中から誌面スペースの都合で紹介しきれなかった話題を中心に、同じ悩みを抱える読者の皆様にお届けしたいと思います。

思春期の子どもたちとネットの関係

今の思春期の子どもたちは生まれた頃からスマホやタブレットが身近にある、いわゆるデジタルネイティブ世代
中学入学をきっかけにスマホデビューをしたり、コロナ禍で学校から1人1台タブレットを支給されるようになったりして、子ども自身の手で簡単にネットの世界と繋がることができるようになると、ネット依存に陥ったり犯罪に巻き込まれたりするケースが増えるのだそうです。

子どもたちにとって、ネットの存在というのは生活の中でかなりの比重を占めていて、最近はコロナに伴うオンライン授業をはじめ、放課後や長期休暇もネットで繋がるオンラインの時間のほうが長いので、そこで自分の居場所を求めるというのは自然な流れと言えるのかもしれません。

高橋先生によると、SNSやゲームでの“ネッ友(ネットの友達)”との繋がりは生活の一部であり、繋がるためのツールであるスマホやタブレットは、私たち親が思う以上に必要不可欠な存在になっているそう。

親よりも、リア友よりも、顔や本名を知らない“ネッ友”がいい

実生活ではなかなか出会えない、自分と同じ趣味を持つ気の合う仲間。
そこに簡単に繋がることができると、親ではなく、リア友(現実の友達)でもなく、顔も知らない“ネッ友”にDMなどで悩みを相談するように。
しかし、その相手が実は性別や年齢を偽って近付いてきている犯罪者ということもあるというから恐ろしい!

今の子どもたちは、例えば援助交際のように自ら起こした行動の結果で犯罪に巻き込まれるのではなく、気付かないうちに犯罪に巻き込まれるケースが多いのが特徴なのだそう。
子どもたちは人生経験が浅くて無防備なため、意図せず犯罪に巻き込まれてしまう……これは親として由々しき非常事態です。

「スマホを取り上げる」が問題解決になる??

子どもたちはスマホの中にすべてが入っているから、それを取り上げられてしまったら人間関係が断絶させられてしまい、仲間に入れてもらえなくなるし、一切情報が入ってこなくなり、不安でたまらない……それを恐れていて、なんとかして取られまいとする。
そこで、嘘をつき、嘘を重ねる。
この場合、子どもたちにとって嘘は一種の自衛本能というわけですね。

もし、子どもがネットに夢中になって親子で決めたルールが守れない場合、頭ごなしに怒ったりスマホを取り上げたりせず、〈そこには子どもなりに何らかの理由があるのでは〉と一度立ち止まって考えてみることをお勧めします。
スマホを使うこと自体が悪いのではなく、それによって生活や心身へ支障が出ることが良くないのだから、使用の是非についてではなく、支障が出ていることに対して子ども自身はどう考えているのか、よく話を聞いてみる。
そして、どうやったらルールを守ることができそうか、を一緒に考えることが重要なんですね。
「スマホを取り上げる」では問題解決にはならないというわけです。

ルール作りについては、まず子ども自身にルールを考えて提案してもらい、親子で話し合う。
実際に使っていく中で一緒に決めたルールを守れなくなった場合には、再度、親子で話し合って潔くルールを見直す。
一方的に押し付けることはせず、子どもと一緒に考える姿勢を意識したいです。

わが子が被害者にならないために

SNSやスマホについて親がもっと勉強する必要があるという点を高橋先生が繰り返し強調されていたのが印象的でした。
取材後、私なりに調べてみたのですが、ペアレントコントロールをはじめ、スマホは細かい設定ができるので、親側が学び、理解することで、子どもを守る〉という意識は、子どもが犯罪に巻き込まれないために絶対に持つべきだと思いました。
また、スマホを持ち始めるタイミングで、ネットの利用ルールやネットリテラシーについて、今一度、親子で良く話し合うべきだと感じました。

親のネット知識は子どもほどじゃないかもしれません。でも、生きるうえでの知識や人生経験、判断力があれば、いざという時に子どもを守れるはず。
子どもにスマホを持たせるのも、制限をかけるのも、私たち親しかできません。
一般的にスマホデビューが思春期と重なるため、子どもと対立したり、嘘をつかれて「裏切られた」と落ち込む親は少なくありません。

そんな中でもわが子を守り、いい親子関係を継続していくために、まずは親の意識を変えていかなければならない――そう強く思いました。

文/奥村千草

奥村千草 小6女子と小2男子の母。10年間の専業主婦生活を経て40歳の節目に一念発起してライターに。根っからのミーハー精神を武器に、ファッションはもちろんグルメや教育までアンテナを張る3年目ライター。
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