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Lifestyle特集

フリーアナになった堀井美香さんのこれから「自由も不安も、どちらもあります」

会社員時代は、どんな小さな仕事にも真摯に向き合い、努力を惜しまず〝アナウンサー〟という一本の道を真っすぐに進まれてきた堀井美香さん。安定した企業を退社し、ある意味不安定な「独立」という道を選んだ先に、新たに見えてくる景色がありました。

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元TBS堀井美香アナが、50歳でフリーランスに転向した理由とは?


◯ 堀井美香さん(アナウンサー・50歳)

1972年生まれ。3月にTBSを退社後、ナレーションや朗読を中心にフリーランスとして活躍中。24歳の長女、21歳の長男の母。InstagramやTwitterなどSNSも意欲的に発信中。

◇ 「長期と短期で分散させて育てていくところが、人生設計ってお金の投資と一緒(笑)」

やりたい夢と日々必要な満足感。2つの軸で自分を奮起させてきました

フリーになったのでお金の勉強を兼ねて最近、投資を始めたんですが、長期で預けて分散させ、時にはリスクも伴い、最後にどれだけリターンがあるか。これって仕事と同じだなって。

自分を成長させるための時間軸は2つ。腰を据えてじっくりと成熟させる10年スパンの長期的な目標と、すぐに手応えがあって自分を奮起させるための短期の目標。若い頃はとにかく早く結果を出したくて、焦ってしまいがちですが、40代になると腰も座り得意不得意も見えてきて、何かしら強みはある。40代で新しい目標に向かって準備し始め、50になる頃までに動き出す。そう考えると40代はリスタートにちょうどいい時期なのかもしれません。

退社に関しては家族より先にスーちゃんに相談しました。スーちゃんは大人になってできた“心友”。不思議なくらい気を使わずにすむ人。今まで友人というと自分と同じようなタイプ、いわゆる「コンサバさん」ばかりでしたが、スーちゃんはむしろ正反対。でも根っこのグイグイ行く部分は一緒(笑)。その化学反応がすごいなって。退職を相談した時も「おー! いいじゃん。好きなことやんなよ。アンタだったらどこに行ってもやれるから大丈夫」と言ってくれました。すごく、力になりましたね。

◇ 「もう〝TBSの堀井さん〟じゃない。 自由も不安もどちらもあります。 でもせっかく沖に 出たからには流されてみようと 思います(笑)」

これからの10年は「堀井」の還元と食わず嫌いをなくすこと(笑)

フリーランスになり、新しいお仕事のオファーをいただくようになりました。教育機関、映画の撮影現場、ブランドさんからのお仕事など、さまざま。会社から一歩外に出てみると、当たり前ですが世の中にはいろいろな仕事があっていろいろな人がいる。どの場所も今まで見てこなかった景色ばかりで、見るものすべてが新鮮です。今日のSTORYの撮影現場もそう。スタイリストさんの用意してくださった候補の黄色い服を見て、「え、私がこれ着るの?」って(笑)。

今までのオシャレはというと、いわゆる「アナウンサー風」の定型コーデがいくつかあって、単純にそれを着回していました。色は黒、紺、白、グレーばかり。それで合格点をもらえていたので、ある意味オシャレをサボっていたところもありましたね。いろいろな現場でご用意いただく服は、自分では選ばなかったものばかり。でも、着てみると意外といけるかもって。だんだんと新しい発見が楽しくなってきました。

これからは仕事もファッションも、食わず嫌いせず、どんどんチャレンジしていくのが課題。自分の経験を社会に還元しながら、周りの人の意見を素直に聞き入れ、この先ずっと進化し続けていきたい。まだまだやりたいことがいっぱい。お婆さんになっても駆け抜けます!

「いくつかご用意いただいた中で選んだブルーのワンピース。これからは色のオシャレも楽しみたい!」ジャケット¥27,940(アンクレイヴ ホワイト/アンクレイヴ)ワンピース¥52,800シューズ¥26,400(ともにツル バイ マリコ オイカワ)バッグ¥26,400(SCUE/アイネックス)イヤリング¥29,700(anapnoe/フォーティーン ショールーム)

  • 毎週金曜日、夕方5時に配信されるTBSラジオ「OVER THE SUN」
  • ジェーン・スーさんと堀井さんのおばトークが大人気。
  • 開始わずか数カ月で、「ベストパーソナリティ賞」「リスナーズチョイス賞」の二冠を受賞。

ジェーン・スーさん
コラムニスト、エッセイスト、ラジオパーソナリティなど多くの顔を持つ。歯に衣着せぬコメントが大人気。

『この年になったら、真面目に働いてきたかどうかは如実に出る。そういう意味で美香ちゃんはまったく心配がない。フリーランスはがっつくところはちゃんとがっつかないといけないんですが、意外と「私なんか……」と言いながらすでに足が前に出ている(笑)。タイプは違えど根本は私と似ているんです。新しいことを始めるのにひよってしまう読者さんが多いと聞きましたが、愛ある「うるせぇ!」を送ります(笑)。この年まで、真面目に仕事をやってきたとか子どもを育ててきたとか、自分を軽んじず、認めてあげるべき。もっと自信を持って前に進んで!』(fromスーさん)

撮影/中田陽子(MAETTICO) ヘア・メーク/TOMIE スタイリスト/入江未悠 取材/石川 恵  ※情報は2022年8月号掲載時のものです。

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