『39歳』を見て「女友達の大切さに気づかされた」という読者さんの声を多く聞きました。 ”ゆらぐ時期”だからこそ家族以外に本音を語り合える相手って大事。 いつも近くにいる大切な存在についてもう一度考えてみませんか? ※ネタバレあります!
▼こちらもぜひ
〝「愛の不時着」超え〟の韓国ドラマがまだまだ見つかります!
韓国ドラマ「39歳」って?
Netflixシリーズ独占配信中の韓国ドラマ。学生時代からの大親友、39歳の3人の揺れる心と友情を描いたヒューマンストーリー。同世代のSTORY読者に人気を博し、「39歳見た?」が合言葉に。「愛の不時着」で話題のソン・イェジン最新作。
◯今回対談したのは...
<右から>
小仲志帆
STORYライター。韓国ドラマはチャミスル片手に徹夜でコンプリート!
嶋 理紗子さん
読者。キッチンで料理をしながら韓国ドラマ観賞が毎日のルーチン。
鈴木優子さん
読者。金曜は韓国料理を食べてからの〝韓ドラナイト〟がお約束。
山崎智子
STORYライター。好きな韓国ドラマは2周派。推しはチャ・ウヌ。
39歳を見て、私にはここまでの友達はいないかもって思っちゃいました。
嶋さん
何かあった時、すぐ駆けつけたい友人はいるけど、あそこまで親身になれるかなって。特に宝くじのシーンが印象的。
<理由1>女友達の尊さ
「人生で初めて訪れた幸運をあげる。4年は生きて」と当選した宝くじを捨ててしまうシーン。友人のためにそこまでできるかなと自問自答しました。(嶋さん)
小仲
大切なものを失ってまで守ってあげられる友人関係ってすごい。サプライズパーティにもジーンときました。相手に何をしてあげたら一番喜ぶのかをしっかり理解していて、そこに疑いがない。
鈴木さん
チャニョンの病気がわかった時やミジョの生みの親に会いに行く時。不安な時に常に寄り添い合い、痛みを分かち合っている関係性が素敵。あと、普段の3人の空気感もすごく自然で心地いい。
<理由2>感情をぶつける
ミジョはがん治療を勧めるがチャニョンは「治療は受けない」と言い合うシーン。自分の感情をそのままぶつけ合う素直な2人に心を打たれました。(山崎)
鈴木さん
日本人より感情に対して正直なのかな。ジンソクの妻がチャニョンに抗議しようと家まで押し掛けた時、ミジョが過呼吸になってまで阻止しようとする友人愛にジーンときました。
嶋さん
人間味がありましたよね。
<理由3>オシャレ
ミジョがヴァレンティノで3人分の買い物をするシーンを見て以来、無性にバッグが欲しくなって検索してる!(小仲)
山崎
女医さん役だから、出てくるアイテムがリッチでいちいち反応しました(笑)。韓ドラって女らしくてちょっとやってみたいけど、躊躇していたオシャレ願望を満たしてくれるから好き。
小仲
好きな服着ていい!って思える。
鈴木さん
ワンピ、ツイードJK、ゴルフウェア……。〝白〟が素敵だった。
<理由4>母の想い
チャニョンの母が娘のがんを知り、一人で泣く場面。娘の前では明るく振る舞う母心に胸が張り裂けそうに。(鈴木さん)
鈴木さん
お互いの両親とも腕を組んだり、本当の家族のように接していますよね。
小仲
チャニョンの両親が本当に温かいなって。余命最後の数日を、あえて娘が一緒にいて一番安心するジンソクと2人にしてあげる。娘の前ではいつも笑顔で泣かなかった。だから亡くなった後、映画を見て号泣するシーンは嗚咽。
嶋さん
このドラマを見て、もしかして家族にも友達にももっと踏み込んでいいのかもって思いました。思いのまま「ありがとう」「大好き」って伝え続けようって。
小仲
女友達に会いたくなっちゃった!
メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子さんに聞く
「友達」は自分のアイデンティティを見つけ出すのに必要な存在。友達と語り合うことで、共通点や相違点が鏡となり、自分の生き方を見いだしていきます。
10代の頃、友達と群れたがるのはそのため。30代はある程度自分自身が確立され、結婚、出産、仕事など、生活が忙しくなる時期。ところが40代になると、子どもが育ち、夫婦関係にも変化が。仕事の立場への疑問、更年期、介護など、多岐な課題が勃発し、確立した信念が揺らぐ「中年危機によるアイデンティティ・クライシス」が訪れます。
いわば10代のデリケートな時と同じ心境。その頃のように、再び同じ立場や経験をしている友達との語らいが必要です。
40代以降の人生をいかに充実させていくかは、家庭、仕事以外の心のよりどころ「サードプレイス」を作れるかにかかっています。昔からの友人、趣味、仕事……。3つくらいあるのが理想。
深い浅いはそれぞれ、年齢差があってもいい。むしろいろいろな価値観に触れられて刺激になります。また、誘い上手な人は友達が多い。10代の頃のように利害関係を考えすぎず、気軽に誘い合って。
撮影/杉本大希 ヘア・メーク/甲斐美穂(ROI) 取材/石川 恵 ※情報は2022年9月号掲載時のものです。