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間宮祥太朗さん「自分の出演しているドラマを観て泣くことも」【インタビュー後編】

――カルチャー少年だったのですね。

舞台は1本も観たことがなかったんですけど、映画館には小さい頃からよく連れて行ってもらっていたので、映画はもともと身近な存在でした。音楽もすごく好きで、よくライブに行っていましたね。どちらかというと、世間的に見てメジャーじゃないもののほうが好きなんですけど、そういうものにハマっていったのは、中学とか高校の時に通っていた塾の1階がTSUTAYAだったことがきっかけです。すっかり入り浸って、世の中には映画がこんなにあるんだと思いながら、洋画邦画を問わず5本1000円くらいで借りて、夜中じゅう観て……みたいなことをずっとしていました。普通に生活しているだけじゃ触れる機会がないものにも、こんなに面白いものがたくさんあるんだ! と感じたんですよね。

――そんな間宮さんにとっての舞台の魅力は、どういうところにあるのでしょう?

ドラマとか映画では、その日撮影したシーンはもう二度と戻ってこないというか、編集されて映像作品になった時以外には見る術もなく、過ぎ去っていくじゃないですか。その点、舞台は、頭からお尻までの全てのシーンを、次の回もやることができる。もちろん初日の時点で完成していなきゃいけないというのはあるんですけど、その日ごとに研究できるものでもあるというか。舞台にも色々なものがあるので、面白さはその作品の性質によっても違いますけど、そこは共通した魅力かなと思います。同じ作品をやっていても、昨日の舞台と今日の舞台では、何かが違ったと感じたりするんですよね。でも、その何かがなかなかわからなかったりもする。そこがまた魅力ですかね。

――舞台では緊張するほうですか?

いえ、今回はわからないですけど、小さい頃から基本的に、舞台に限らずほとんど緊張しないタイプなんです。さすがに初舞台(2010年、『ハーパー・リーガン』)の初日は、最初に廻り舞台の盆に乗って一人で出ていくシーンで緊張したというか、あっ! と思いましたけどね。パルコ劇場じゅうのお客さんの視線が自分に集まって、しかも「この知らない男の子は誰?」みたいな空気を感じて。でも、そこに小林聡美さんがトコトコと歩いて入ってきたら安心して、あとはもう大丈夫でした。そういえば、その初舞台の時、稽古場で寝ちゃったんですよ(笑)。高校生ぐらいの時って、とにかく眠いじゃないですか。自分が出ていない場面の稽古を見ているうちに寝落ちしちゃって、演出の長塚(圭史)さんと聡美さんに怒られました(苦笑)。

――肝が据わっているのですね。葉蔵は小説家になりたくてツダマンに弟子入りしますが、間宮さんは俳優にならなかったら何になっていたと思いますか?

バンドで音楽をやっていたんじゃないかなと思います。高校時代にバンドをやっていたので、それを続けていたんじゃないかなと。

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