13歳で3期生としてモーニング娘。に加入した後藤真希さん。当時はASAYANを毎週楽しみに見ていていたSTORY世代も多いはず。ヒットしているモーニング娘。の曲が流れると今でも口ずさんでしまうくらい全て頭に残っています。そんな後藤真希さんにデビューのきっかけ、ASAYANの裏側、センター抜擢、ダンスを指導してくれた夏まゆみ先生との思い出について聞いてきました。(全4回中1回目)
1999年より「モーニング娘。」3期メンバーとして活躍し、卒業後はソロアーティストとして活動。
2020年4月には、ゲーム実況をメインとした『ゴマキのギルド』と、美容情報を発信する『ゴマキとオウキ☆』のYouTubeチャンネルを開設し、等身大のライフスタイルが好感を集めている。
★ オーディション合格から瞬く間にソロデビュー、今までと全く違う生活が始まりました
★ “センター”っていうものが何かわかってないまま、センターになっていました
★ 恩師、夏まゆみさんがやっと言ってくれた「これが完成形だよ!」の言葉は忘れられません
SPEEDがいなかったら今の私は存在しなかったかもしれません・・・
歌手(アイドル)を目指したきっかけは保育園のときの運動会でプリンセスプリンセスの歌を歌って、そこから歌って踊れる歌手になりたいと漠然に思ったことでした。デビュー前はミュージックスクールに通っていて、塾やそろばんにも行ってましたので、普通に高校進学を考えていました。パンフレットを見て「ここの制服可愛いからこの学校へいきたい」と、普通の中学生が考えていることを同じように思い描いて過ごしていました。
小学5年生のとき、デビューしたSPEEDに衝撃を受けて…同じくらいの歳の子が出てる!自分もあんな風になりたい!と思っていた時にちょうどASAYANの募集があって受けたんです。SPEEDの登場に背中を押されました。SPEEDがいないと今の私はいなかったと思います。
ーASAYANでのオーディションの時、印象的だったことなど覚えていますか?
オーディションを受けている途中に金髪にしたんですが、母親に「そんな髪色にして受かるわけないでしょ!!」って言われてたんです(笑)。なので書類通過からトントン拍子で受かったことにすごく驚いていましたね。2次審査で曲を覚えてきて欲しいと言われ、覚えてスタジオに行ったんですけど「みんな可愛いなぁ、この人受かりそうだなぁ」と思いながら順番が来るのを控え室で待っていました。レベル違いだと思っていたので、まさか自分が受かるなんてことはその時は全く考えていなかったです。そのあと3次審査から合宿に入って、ASAYANのカメラの追いかけがすごかったので、休める時間や1人の時間も全くなく…選ばれる前から、もうすでに辞めたいと思っていました(笑)。
ー芸能界に13歳で入ってみてどうでしたか?
芸能界に入った時は13歳で、当時は結構簡単に考えていたので現実の大変さにやはり何度も挫けそうになりましたね。このお仕事をする前は、芸能界のお仕事って、テレビに映っている時だけ頑張るお仕事だと勝手に思っていて、本番のために朝から晩まで練習や準備をしたり、映っていないところで大人たちに叱られたり…こんなにも大変なのかと現実を知りました。当時の現場は、現地集合だったので電車で行っていたのですが、電車に慣れてなかったので地図を片手に集合場所と全然違うところに行ってしまったり、ダンスも初めてだったのでうまく踊れず、たくさん迷惑をかけていたと思います。
オーディション合格から瞬く間にソロデビュー、今までと全く違う生活が始まりました
合格した直後から、事務所に出入りしていたんです。事務所前にモーニング娘。のファンの方がいて “この子が受かったんだ” と気づいた方から、初めてサインを求められました。サインはまだ決めていなかったので「後藤真希」と署名のようなサインを書いたのを覚えています(笑)。
その後8月末に合格したのがテレビで流れたのですが、夏休みがあけたらモーニング娘。になっていたので、学校にいくと「モーニング娘。がこの学校にいるんだってー!」って他学年の人がクラスに見にきた時に、有名になったんだと少し実感しました。ただ、SPEEDやMAXみたいに踊って歌えるかっこいい歌手になりたいと思ってたのですが、LOVEマシーンではコミカルなダンスだったので思い描いていたデビューと少し違ってました(笑)。
ーデビューしてからの学生生活はどうでしたか?
デビューして一ヶ月でプッチモニになって、シャッフルユニットがあって、その後ソロデビューもあり…曲を覚えたり、ダンスを覚えたり、気づいたら歌番組で歌っている…という忙しい毎日を送っていたので、学校は全然行けなかったですね。テストだけ行ってたんですがもちろん点数は取れないですし…でも音楽だけなぜか点数が高かったんです(笑)。先生がサービスしてくれたのかなと思います。修学旅行や運動会、行事系は全く出られなかったですね。
“センター”っていうものが何かわかってないまま、センターになっていました
センターという意識が全くなく、“そこに名前が書かれてあったから…そこに居る”というだけでした。学校の席のような感覚で名前のあるところに何も考えず立った感じです。後々活動していくにつれてその場所がみんなが憧れる場所だったんだと知りました。
ー安倍なつみさんとセンター争い?仲悪い?なんて噂もありましたが実際はメンバー内でのセンター争いってありましたか?
実は一緒にカラオケいったりもしてましたし、なっちとは仲が良かったんですよね。メンバーがうちに泊まりにきたりもありました。
恩師、夏まゆみさんがやっと言ってくれた「これが完成形だよ!」の言葉は忘れられません
入ったばかりの時は10日で13曲を覚えないといけなくて…その時は立ち位置を覚えるのが大変でした。誰かに指導されてやるということに慣れていなかった年齢だったので「今日もまた怒られる」という気持ちが強くて、とにかく毎日怖かったですね。褒められたのは今までで3回くらいかと思います(笑)。夏先生って一斉に全員が踊り始めても間違ったところを見逃さないんです。ただ、リハーサルで間違ってできなくて本番でできた時もちゃんと見てくれていて「すごいよかったよ」と褒めてくれたこともありました。最後にお会いしたのが10年以上前、DREAMモーニング娘。のステージで1日だけ私も参加できて、プッチモニの曲を歌って踊ったんですけど、そのリハーサルで「これが完成形だよ!」と先生に言われたことがありました。完成形まで何年かかったんだろう…と思いましたが、いちばん心に残っている言葉ですね。
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【公演日程】
9月23日(土) [東京] 品川インターシティホール
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撮影/古水 良 モデル/後藤真希 ヘア・メーク/aoco スタイリスト/小川真央 取材・文/小出真梨子