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【実録】”バツ2”を経て今の彼との出会いはアプリ。ひどく荒れた手や爪から私と同じ苦労をした人だと…

元夫とは10年間を共にしその後出会った彼とは7年同居。バツ2のような気持ちでも生涯をともにできるパートナーと出会うことをあきらめなかった彼女の前に現れた男性とは……。結婚してからだってそう、「失恋の傷みを癒すのは新しい恋」。

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目次 ★ 最後の恋の予感


最後の恋の予感

◯ 話してくれたのは...大黒摩季子さん(仮名)

東京生まれ。大学卒業後大手化粧品メーカーに勤務。26歳で結婚、26、30歳で長男、次男を出産。36歳で離婚。3年後交際がスタートした彼と子連れで住みはじめるも45歳で別離。現在はパートナーと日々の生活を楽しむ。
彼 神奈川県生まれ。大学卒業後大手商社に入社。26歳で結婚し、子供を儲けるも40歳で離婚。子供は元妻が育てている。

そもそも自然や自然の中でやるスポーツが大好き。大学卒業後は車で山を走るツーリングにはまり、元夫とはそのグループの仲間として出会いました。最初は友人の1人だったのが、1年後、交際を申し込まれました。彼は同い年の会社員。物静かでクールなイメージだけど真面目で優しい人。私は正反対で、快活でよく喋る方。「元気で活発な君のそばにいたらパワーを貰える」と言ってくれました。実は私も好感を持っていたので、交際をスタート。3年ほど付き合って妊娠が発覚し、26歳で結婚しました。

結婚から半年後に出産し、彼も優しい、赤ちゃんも可愛くて本当に幸せでした。当たり前のことですが、首が座った、寝返りが打てるようになった、ハイハイができるようになった、と、そのたびごとに母子手帳に記録しては、赤ちゃんに話しかけ、もう可愛くて仕方なかったんです。夫にもつど報告するのですが、ところが反応が返ってこないのです。もともと大人しい人ですが、結婚してからはさらに無口になって感情を出さない人でした。子どもは抱っこするものの表情も変えず、話しかけません。なぜ感情を出さないのか聞いてみると、「どう接していいのかわからない。気持ちを言葉にできない」と言います。

彼は3人兄弟の末っ子、母親は体が弱く入院しがちで、一番上のお姉さんに育てられたとのこと。親がどういうものかわからないことも起因しているようでした。と言うのも彼の父親は地元の政治家で周囲から崇められ、義父自身は威張ることもなくとてもいい人でしたが、家族にとって絶対的存在で、全員が事を起こさないようにいつも気を配っていたそう。そのせいか、ほかの兄弟も大人しくて、そんな家庭環境が彼の人格を作り上げてきたようでした。

それでもまだ私は希望を捨てていませんでした。2人目ができたら変わることを期待したのですが、何ら変わることなく、頑として会話が生まれてこないまま。夫が、子ども達2人を公園に連れて行っても、座ってぼーっと見ているだけで一緒に遊ぶこともしません。言葉に出せないのなら、せめて交換日記をと提案し、ノートを用意したのに、私が書く一方で、「書けるくらいなら言葉に出している」と言われました

暴力も浮気もなく、経済的にも恵まれていましたが、一方通行な夫との関係は徐々に苦痛になり、決定打は夜の生活でした。タイミングを見計ることができない夫は自分の性欲が高まると、私が熟睡していても機械的にするだけして自分のベッドに戻ります。そんなことが週1、2回繰り返され、「私は機械じゃない。愛情を感じないのは嫌だ」と泣きながら訴えても、合図や言葉で伝えることは自分にはできないと言われました。10年間我慢しました。でも夫の改善は見込まれないと判断し、お互いの両親を交えて話し合い離婚に至りました

私から言い出したので慰謝料はなく、養育費は月8万円。実家が近かったので何とかなると思えたし、1人で子ども2人を育てるのは不安でしたが、もし子どもに何かあっても夫なら知らんぷりはしないだろうと言う確信もありました。無口と夜の生活問題以外は悪い人ではないのです。子ども達とは2週間に1回会わせることを約束し、家を出たのが36歳のときでした。

結婚するまでは大企業の営業事務職、すぐに再就職できると高をくくっていたものの、何社挑戦してもだめで、半年間学校に通って介護士の資格を取りました。それで再就職しても人間関係に恵まれなかったり、賃金が安すぎたり、何度か会社を変わりながら子育てしながら働いて、体力的にも精神的にも辛かったんですね。

唯一のストレス解消がその頃はじめたゴルフで、そこで1人の男性と出会いました。3歳年上で会社員の彼はものすごく上手で、教えてもらううちに交際が始まりました。経験上、無口な人だけは嫌だと思っていたのですが、彼は思ったことを何でも口に出す明るい人でした。

子どもに内緒で付き合うのは嫌で、最初に子ども達に会わせたら、すんなりお互い馴染んでくれたんですね。彼もバツイチで、不妊治療をしても子どもに恵まれなかったことが離婚の原因で、子ども達をすごく可愛がってくれました。当時ようやく実家を出て、3人で暮らすようになったマンションに彼が頻繁に来るようになり、付き合って1年後、子ども達も許可して4人で新たにマンションを借りて生活をスタートしました。

実は私は日を追うごとに彼のことが好きになって行きました。ずっと一緒にいたかったし、彼も同じように感じてくれていました。子ども達に対しても愛情深くて、何とか父親になろうとしていることが手に取るようにわかりました。

ところが子ども達にとって父親は1人で、離婚後も2週間に1度会い続けていたのです。彼はそれが不満だったんですね。約束を解消してほしいと何度も言われましたが、子ども達が父親に会うのを楽しみにしていました。相変わらず何も話さないらしいのですが、一緒にいるだけで落ち着くと言っていました。そのうち彼はフラストレーションを抱えるようになり、扉を蹴ったり、子ども達の前で暴言を吐くようになり、大学生になっていた長男が「もう一緒に暮らしたくない。家族にDVをするようになる前に離れたい」と断言。私は子ども達が1度でも彼を拒否したら別れようと思っていたので、彼のことはものすごく好きだったけれど、3人で家を出ました。結果的に7年間一緒に暮らしました

でも家を出てからも実は交際は続けていたのですが、それを長男に話すと、「母さんが好きならいいと思う。でも俺は2度と会うつもりはないから」と。そうすると冷静に考えても2人に将来はないですよね。もし結婚したら長男を失うことになります。何よりも子どもが大事でした。それで泣く泣く別れることを決意。彼にも引き留められたし、ものすごく辛かったです。

でも今度は、その辛さを忘れるために、間髪入れずに婚活アプリを利用しはじめたのです。早く彼を忘れたい一心だったのですが、そんな気持ちではほかの人に心は動きません。結局1年間で次から次へと20人の方と会いました。ところが21人目の人が彼と似ていたのです。何でもストレートに口に出す表現の仕方が同じ。心が動きました。

彼は1つ年下の会社員でバツイチ。初めて会った日に、乾癬症と言う皮膚の病気で、爪が割れ、指の皮がめくれていたり、背中の皮膚も荒れていることを告げられました。実は離婚後私もストレスから突発的なアトピー性皮膚炎になり、辛い思いをした経験があって、彼の病気をすんなり受け入れることができたんですね。その時本当に可哀そうに思えて、乾燥した爪に触れたのですが、後から聞くと、今まで気持ち悪がる人ばかりで、爪を触ってくれた人は初めてだったと。彼は直感的に「この人しかいない。ずっと一緒にいたい」と思ってくれたそうです。

その気持ちをストレートに表してくれ、猛プッシュされました。私も徐々に心を開き、惹かれていったのです。ほどなくして付き合うようになって1年が経ちました。私がアウトドア好きなことを知って、キャンプに行ったり、山登りしたり、今は彼のことが大好きになり、本当に幸せです。もちろん子ども達にも話しました。長男は社会人、次男は大学生になりました。次男が社会人になってそれぞれの人生を歩み始めたら、もう自分の好きなように歩み始めていいかな、将来はやっぱり結婚したいなと思っています。

私の中ではバツ2の感覚で、2人の人と暮らしてみて、考え方も価値観も食の好みも洗濯の干し方も違って当たり前。育った環境が違うのだから、相手に押し付けるのでなく、違いを楽しんで、歩み寄る努力をするようになりました。

取材/安田真里 イラスト/あずみ虫 ※情報は2022年掲載時のものです。

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