「最近、感情をつき動かされたことがないかも･･･」そんな風に思うことありませんか？ 平穏なことはいいことだけれど、時々欲しくなる刺激。それを、韓国ドラマが叶えてくれます。今回は、実生活では体験できないシチュエーションの中、甘いラブストーリーが展開する「非現実的なロマンティックが味わえるドラマ4選」師走の忙しい時期に、心を潤す甘い胸キュンをお約束します。
１．トッケビ～君がくれた愛しい日々～
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STORY
高麗時代の英雄だったキム・シン（コン・ユ）は王の嫉妬から命を落とし神の力で不滅の命をもつ“トッケビ”（韓国で古来から伝わる、不可思議な力をもち人間に福をもたらす存在）となる。900年以上の時を生きるシンはある出来事をきっかけに、死神（イ・ドンウク）と同居することに。ある日、幼い頃に母を失い意地悪な叔母家族と暮らす女子高生チ・ウンタク（キム・ゴウン）と出会い、彼女も押しかけてきて3人での同居生活が始まる。ウンタクのバイト先の社長サニー（ユ・インナ）を巻き込み数奇な恋の運命が動き始める。
ここが見どころ！
キス職人という異名を持つ、メロドラマの達人コン・ユ主演のドラマティックで壮麗なファンタジーロマンス。最高視聴率20.5％を記録、名誉ある百想芸術大賞で大賞と最優秀演技賞を獲得し“”トッケビシンドローム“を起こした名作です。なんと主演のコン・ユは脚本家キム・ウンスク作家からのラブコールを5年もの間受け続け、挑んだ4年ぶりのドラマなんです。主人公は人間ではなく、900人以上生きるトッケビや死神。生への執着がなくどこか物悲しいトッケビが初めて恋に堕ちたことで見せる戸惑い、深い愛情や包容力は全世界の女性の心を掴み、トッケビ演じるコン・ユの色気と可愛いらしさの虜になり、純粋な想いに心うたれるはず。また死神とトッケビのブラコン的なケミストリーも見どころの1つ。時には叫ぶほどかっこよく、時には少年のように無邪気な2人の掛け合いに気持ちがほっこりします。ロマンスだけではなく改めて考えさせられる生死感、1話が1つの映画のようなスケールが大きく豪華な世界観。と、ハートと涙腺を両方刺激する韓国ドラマ史に名を残す傑作です。
２．星から来たあなた
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STORY
宇宙人のト・ミンジュ（キム・スヒョン）は、正体と超能力を隠し404年もの歳月を生きている。現在は大学の講師を務め地球での暮らしも残すところ3ヵ月となった時、マンションの隣室に引っ越してきたトップ女優チョン・ソンイ（チョン・ジヒョン）と出会う。ゴージャスな雰囲気で女性の憧れの存在として活躍する彼女だが、傲慢でわがまま実は傷つきやすく寂しがり屋。冷静沈着なミンジュは次々と面倒なことに巻き込まれていくが、次第に彼女に惹かれていき･･･
ここが見どころ！
キム・スヒョンという若手を代表するスター、韓国きっての人気女優チョン・ジヒョンの14年ぶりのドラマ復帰作、当時人気急上昇中だった脚本家・パク・ジウン作家（『愛の不時着』の脚本家）が執筆と放送前から話題を独占。放送後も１話から最終話まで同時間帯1位を独走し最高視聴率33.2％を記録。主演の2人が着用したアイテムやチョン・ジヒョンのリップが次々と完売するほどの社会現象に。宇宙人とのロマンスという非現実的な展開ながら、神経質で冷徹なミンジュと、傲慢だけれど実は人一倍傷つきやすいソンイという共感しやすいケミストリーで物語にぐんぐん引き込まれます。また、設定上ではミンジュがソンイより300歳以上年上ですが（笑）、見た目的にも実際にもソンイ演じるチョン・ジヒョンが、ミンジュ演じるキム・スヒョンより年上。年下男子に甘えるソンイの可愛さや、リードする年下男子ミンジュに、寒さを吹き飛ばすような胸キュンが体感できるラブストーリーです。健気に男性を待つヒロインではなく、自分から大胆に愛を告白し、男性に幸せにしてもらうのではなく、幸せにしてあげようとするハンサムな女性観もこのドラマの支持される理由。幸せは待つのではなく掴みにいく、その気持ちよさや所々にバランスよく挟まれるコメディ要素で見終わった後は切なく涙ではなく、多幸感に包まれヒロインの姿勢を見習いたくなるはず！
３．太陽の末裔 Love Under The Sun
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STORY
休みを満喫していた軍人のユ・シジン（ソン・ジュンギ）とソ・デヨン（チン・グ）は、バイクの窃盗犯を捕まえようとしデヨンの携帯を盗まれ、窃盗犯を追って救急外来へ向かう。そこで治療をしていた医師のカン・モヨン（ソン・ヘギョ）に出会い一目ぼれをする。モヨンに強盗と誤解されるも打ち解け急接近するがすれ違いが続き短い恋が終わる。8か月後、紛争地帯に医療奉仕団のリーダーとして派遣されたモヨンは、空港でシジンと再会する･･･
ここが見どころ！
『シークレット・ガーデン』や『パリの恋人』の大ヒット（『太陽の末裔 Love Under The Sun』後に『トッケビ～君がくれた愛しい日々～』を執筆）でヒョンビンやコン・ユなどスターを排出しプリンスメーカーと呼ばれる脚本家キム・ウンスク作家と女性達の憧れであり続ける人気女優ソン・ヘギョ、兵役復帰作となったソン・ジュンギがタッグを組んだメガヒットドラマ。このドラマの共演で主演の2人はソンソンカップルと愛され、後に結婚（離婚してしまいましたが･･･）。2人のリアリティのある熱演で視聴率は初回から右肩上がりで急上昇を続け、最高視聴率41%を記録。アジア圏だけでなく世界32カ国に輸出され、2016年の本国における主要アワードを独占しました。紛争地帯という予測不可能な困難な地で繰り広げられるメロは、とにかくロマンティック。次々と困難が起こる中、医師であり強く自立して生きるモヨンを守り抜きストレートに愛情表現をするシジンの甘いセリフや行動は毎回話題になるほどで、凛々しいモヨンへの共感と誠実なシジンへの胸キュンの連続は息つく暇もないほどノンストップです。制作費130億ウォンを投じたという海外ロケは壮大で美しく非現実的でありながら嘘っぽさのない演出に、1話から引きこまれる展開なので、年末、何かに沼りたい人におすすめです。
４．赤い袖先
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STORY
宮女として働くソン・ドクイム（イ・セヨン）は、ある日足を踏み外し、偶然近くにいた朝鮮王朝第21代王・英祖の世孫、イ・サン（ジュノ／2PM）を巻き込み池に落ちてしまう。反省文を書くために書庫にいたドクイムはサンを司書と勘違いし無礼な態度をとってしまう。怒ったサンは、何度も反省文の書き直しを命じ、賢く一筋縄ではいかないドクイムと次第に距離を縮めていくが･･･
ここが見どころ！
歴史上最も人気のある王とされ数々の映画やドラマが作られてきた朝鮮王朝22代王・正祖（イ・サン）。父を失ったトラウマを抱えながら常に命を狙われ孤独を抱え激動の人生を歩んだ正祖と、実在した聡明な女官であり後の側室・宜嬪成氏との史実に基づいた甘く切ないロマンスを描いたベストセラー小説『袖先赤いクットン』が原作の歴史ロマンスです。２PMのジュノの待望の兵役復帰作となった今作。アーティストならではの俊敏な身のこなし、鍛え上げられた体と定評のある演技力で表現する熱烈なロマンスが視聴者を強烈に惹きつけ、新たなイ・サンの誕生と回を追うごとに大きな話題に。タイトルの「赤い袖先」は、宮廷で働く宮女たちの袖先。つまり王に仕える女性を意味するということ。王の常服である龍袍の袖先と質素な赤い袖先、本作の主題でもある「身分違いの恋」立場の違う王と女官を象徴しています。王は支配者であり側室は被支配という時代背景の中、自身の決めた人生を進もうとする女官、愛よりも政治を優先しなければならなかった国王の、本当は想いあっているのに時代と立場のせいですれ違う切なさに心うたれます。サンを愛しているけれど1人の女性として自分の人生を自分で決め、サンとは支配、被支配の関係になりたくなかったドクイムの強い想いと抵抗は、男女格差が社会問題になっている現実世界へ史劇を通してのメッセージ。フィクションとノンフィクションをバランスよく織り交ぜたストーリーは、恋愛ドラマとしての楽しみだけでなく女性の生き方、あり方も考えさせられます。余韻を楽しみ、友人と語らいたくなる胸を熱くするドラマです。
取材・文／味澤彩子
