『パラサイト半地下の家族』の物語展開に驚愕し、「愛の不時着」「梨泰院クラス」に心奪われ、韓国エンタメ熱が再沸騰。今回は「見逃している名作」を大紹介！
★ ヒューマニズム系に涙する名作
『82年生まれ、キム・ジヨン』
韓国で社会現象を巻き起こしたミリオンセラー小説の映画化。どこにでもいる平凡な女性を通して韓国の女性なら誰もが経験する男女の不平等や女性ならではの重圧と苦悩を描き、韓国のみならず日本女性も共感した作品。公開中。配給：クロックワークス
『7番房の奇跡』
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「冤罪、知的障害者への偏見、国家権力の歪みなど社会問題をテーマにしつつも、仲間との友情はファンタジーかつユーモラスに。親子の愛情はどこまでも暖かく描かれていて物語にグイグイ引き込まれます。韓国を代表する実力派俳優の演技と子役の実力の高さも見どころです。（原口）」（他、小花）U-NEXTで配信中。
『あなた、そこにいてくれますか』
フランスの作家ギヨーム・ミュッソの「時空を超えて」をベースに映画化。「30年前に亡くなった恋人にもう一度会いたいという思いから過去に戻れる薬でタイムスリップ。彼女を救いたいと思いながらも、彼女がいない世界だからこそ会えた娘も消したくないという葛藤と結果に涙し、暖かな気持ちになれます。（石原）」￥1,143（発売・販売元：ギャガ）
『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』
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「光州事件がテーマの作品とは聞いていたものの、キービジュアルのソン・ガンホの屈託ない笑顔からここまでの社会派映画とは思わず、観応えがありました。韓国はシリアスなテーマにユーモラスさを程よく入れるのが上手。40年前の韓国がこんな状況だったことも改めて衝撃でした。（小花）」（他、石原）U-NEXTで配信中。
★ バイオレンス系にゾクゾク！できる名作
『パラサイト 半地下の家族』
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カンヌ国際映画祭パルムドール、米アカデミー賞・最優秀作品賞他受賞。100%予測がつかないブラックコメディスリラー。「驚きの連続でしたが超リアル。ちゃんとエンタメなのに、ラストの兄の独白も苦く、後を引き、考えさせられる映画。（石原）」（他、味澤）
『ベテラン』
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正義感溢れる刑事達と、財閥の御曹司を描いたアクション映画。「韓国の定番、vs.財閥の内容は、水戸黄門的ではありますが、軽快なストーリー展開が爽快で、キャストが最高。すぐに引き込まれます。ユ・アインの狂気的な新たな魅力に出会えます！（ 小花）」（他、千田、原口）U‒NEXTで配信中。
『犯罪都市』
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日本でも大人気のマ・ドンソク主演。実話を基に韓国警察の死闘を描き、韓国警察×中国の新興勢力×韓国マフィアが激突！「なんと言ってもラストの乱闘シーンが秀逸！ 終始息が詰まるほどの緊張感がありますが、マ・ドンソクの襲撃シーンと時々挟むコミカルなシーンのバランスも◎。（原口）」（他、小花、千田）U‒NEXTで配信中。
『新しき世界』
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韓国最大の犯罪組織の内部抗争に警察が介入していく男たちの苦悩を描いた作品。青少年観覧不可ながら観客動員数468万人を記録した伝説も！「 マフィア映画の最高峰！ 韓国映画で一番好きな作品です。先の見えない展開、超豪華俳優陣の迫真の演技…何度観ても面白く、誰に勧めても絶賛されます。（千田）」（他、小花、原口、石原）U‒NEXTで配信中。
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最強アサシンとして生み出された少女の想像を絶する戦い描いた今作は、『梨泰院クラス』のヒロイン、キム・ダミの衝撃的なデビュー作。「恐怖と愛情が混じった作品。伏線回収が見事で観終わった後、観直したくなる物語展開です。実は2の撮影が決定し、イ・ジョンソクの除隊後復帰作と聞いてワクワクしています。（稲益）」U‒NEXTで配信中。
★ 話題の新作！
『KCIA 南山の部長たち』
1979年に起こったパク・チョンヒ大統領の暗殺事件を基に描かれ、米アカデミー賞・国際長編映画賞韓国代表、2020年韓国の映画興行収入ランキング第1位を独走する話題作。主演は、元祖韓流四天王の1人、イ・ビョンホン。2021年1月22日（金）シネマート新宿他全国ロードショー。配給：クロックワークス
『新 感染半島 ファイナル・ステージ』
新型感染症発生地の韓国が世界から封じ込まれる中、ゾンビアクションが炸裂する、今の時代と交錯するような衝撃的な展開で記録を次々と塗り替えているノンストップ・サバイバル・アクション。大ヒットした『新 感染』の続編。2021年1月1日（金）～ TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。配給：ギャガ
★ 〔番外編〕映画化が楽しみな話題のK-BOOKたち
『アーモンド』
韓国で40万部を突破し、世界13カ国で翻訳されている作品。生まれつき扁桃体（アーモンド）が小さいため怒りや恐怖など感じられない主人公ユンジェが不良少年のゴニと好きな女のコ、ドラと出会い愛によって成長していく物語。「PD気分で誰が演じるか勝手に配役を妄想して楽しんでいます。（千田）」
『花を見るように君を見る』
韓国で50万部を突破。BTSのRMやBLACKPINKのジスの愛読書としても話題沸騰です。「115編の詩が収録されていて静かに心に染み入ります。ドラマ『ボーイフレンド』の劇中でも使用されていましたね。（小花）」
『フィフティ・ピープル』
大学病院を接点に50人以上の人生が交差する小説。「明確な主人公がいないと同時に誰もが主人公である物語。誰もがほかの人の人生に関わって生きているという不思議な体験ができます。読み手によって最終的に見た物語も感想も異なるであろう作品。配役は大変そうですが映像化が楽しみです。（原口）」
『娘について』
介護施設で働く母が、30代半ばの娘、娘の彼女との同居生活を送る中で、衝突や変化が起こっていく。「社会的弱者を作品の題材にするキム・ヘジンさん。映像化されたら心をえぐるような作品になるはずと期待。（千田）」
『死にたいけど トッポッキは食べたい 2』
BTSのRMの枕元にあったことでも話題を呼んだベストセラーエッセイの第2弾。「憂鬱で生きるのが辛い著者がカウンセリングを通し自分を見つめ直す過程を描くエッセイ。〝これが私であることを認めるだけでいい〟というメッセージがそっと背中を押してくれます。（味澤）」
取材・文／味澤彩子、小花有紀 ※情報は2021年2月号掲載時のものです。
