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浦井健治さん「素敵な作品が出来上がっていく空気を強烈に感じています」【インタビュー前編】

ミュージカル『キングアーサー』に出演する浦井健治さん(41歳)

ミュージカル『キングアーサー』が、1月に新国立劇場で開幕します。キャッチーでグルーヴ感溢れるフレンチロックで彩られた、中世の騎士道物語『アーサー王伝説』をもとにしたミュージカルです。運命に翻弄されるアーサー役で主演を務めるのは、舞台を中心に活躍する浦井健治さん。稽古の様子や見どころなどを伺いました。


《前編》
――フレンチミュージカルのヒットメーカー、ドーヴ・アチア氏が音楽・脚本・歌詞を手掛ける本作品。お稽古の手応えはいかがですか?

すごくあります。音楽はフレンチロックで1曲1曲がカッコイイし、セットがまた素晴らしくて、照明や映像もとても凝っているんです。もちろん、振付や殺陣もめちゃくちゃカッコイイ。自分の感覚としては、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の初演の時の稽古場を思い出しますね。みんなのアグレッシブな感じや「この作品、掴んだ!」みたいな空気感が似ている気がします。初めて稽古場で1幕を通した時、ワクワクしたんです。大切な1幕最後の疾走感、充実感がしっかりあって、自分としては、素敵な作品が出来上がっていく空気を強烈に感じているところです。

――韓国演劇界で今最も注目される新進気鋭の演出家オ・ルピナさんの演出はいかがですか?

みんなが個性を出し合えるような、アットホームな空間を作ってくれています。ご本人は飄々としていて、親しみやすい方なので、みんな「ルピルピ」とか「ルピちゃん」と呼んでいるんですけど(笑)、自分の意思をしっかり持っていらして、明確なビジョンでみんなを導いてくれます。フランスで生まれたこの作品を、ルピナさんは韓国で既に2度演出しているので、お客様にいちばん伝わりやすいミザンス(装置や役者の全体的な配置)がわかっているんです。オリジナルに、各キャラクターの人間性がよりわかるようなセリフやシーンを加えた韓国版を、お客様の前で何十回も上演したうえで日本に来ているから、迷いがない。もちろん今回は日本版で、出演者やセット、殺陣やダンスは韓国版と違うけれど、ルピナさんには、この場面のこの音の時、役者の熱量とお客様の反応はこうだったなっていう情景が見えている。なので、みんな安心して挑めている感じです。

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