私、新山千春はこの度、結婚いたしました。
芸能人がマッチングアプリで彼氏を見つけたということで、話題にもしていただきましたが、私の中では芸能人だからこそ、というのがあります。
出会った時に、気づいてくださるというのはありがたいことなのですが、その角度から見られているということが違和感で、私にとってはプラスに働くことがなかったんです。
1人の女性としてフラットに見てくださる方と出会って、普通に恋をする――それが理想でした。
「迷っていたアプリの登録に娘が背中を押してくれた」
離婚をしたことで、娘には辛い思いをさせたと感じています。
だからこそ、もう絶対に娘に悲しい思いをさせないと心に誓って、〈彼氏は作らない〉〈土日は娘と一緒にいる〉、そこは徹底、離婚してから今の彼と出会うまで彼氏を1人もつくりませんでした。
シングルマザーとして強く、とにかくがむしゃらにがんばってきたのですが、娘も成長していく中で、そろそろ、ふと力を抜いて、肩にぽんともたれることができたり、不安を取り除いてくれるような、精神的支えとなるような方に出会ってみたいなという気持ちが少しずつ芽生えてきたんです。
友達に紹介してもらうこともありましたが、〈好き〉という気持ちにまでは至らず、どこか満たされない思いがあって・・・。
そんな時に、実際にアプリで出会って結婚をした友人にアメリカのマッチングアプリを紹介してもらって。娘にも相談したら、「やってみれば?」と後押ししてくれたので、登録してみました。
マッチングアプリって怪しいんじゃないか? 騙されないか?
すごく不安もあったのですが、そのアプリは女性のほうが「いいね」をしない限りは、男性からのアプローチができないシステム。女性がしっかりと守られている女性に優しいアプリという点で安心感がありました。
ほとんどが海外の方で、彼以外にも「いいね」をした人は何人かいましたが、やり取りをするまでに至ったのは彼だけでした。
どこに惹かれたかというと、プロフィールの趣味が合っているというのもありましたが、いちばんはビジュアルです(笑)。
日系の方だと思い込んでいたので、最初は英語でコミュニケーションを取っていましたが、彼のほうから「ひょっとして、日本語のほうが楽ですか?」と気づいてくれて、それからは日本語でのやり取りに。彼は10代の頃からNYやLAで生活していたので私のことは全く知りませんでした。
これは、まさに私がいちばん望んでいた出会いでした。
そこからはアプリを退会して、LINEでのやり取りに切り替えました。
2カ月後、私がLAに住む友人の結婚式に行くタイミングに合わせて、仕事で忙しかった彼が時間を作ってくれて、サンタモニカで初めてデートをしました。
既に何度かビデオ通話もしていたので、初対面という感じはなかったですね。
日本とアメリカの遠距離恋愛には時差があるので、彼は料理中で、私は控え室でメーク中だったり、たまに娘やマネージャーが画面に顔を出したりしながら、毎日毎日ビデオ通話をして、お互いのプライベートな一面を垣間見ながら、ゆっくりと関係を築いていきました。
プロポーズは初めてデートした思い出の場所でもあるサンタモニカで食事をした後、ホテルに戻って、夕飯までちょっと小腹が空いたので私がピザを食べていた時。
彼の様子が何かおかしいと思ったら、指輪を手に持って、ひざまづいて緊張しながらプロポーズしてくれました。
「え? 今…?」。全く予想外のタイミングでしたが、すごく嬉しかったです。
「むしろいちばんの不安は〈こんな私でいいのかしら〉ということでした」
彼は13歳も年下。
まだ若いので、将来のことを考えると、もっと年齢が近くてシングルマザーではない方、もっと相応しい方と結婚したほうが幸せなのではないかと思い、彼のご家族に対しても申し訳ないという気持ちがいちばん強かったです。
そのことで私から何度か別れ話を切り出したこともあります。
ただ、彼の中には別れるという選択肢はなく、決意の固さというのを私にしっかり伝えてくれたので、「彼なら大丈夫」と思えるようになりました。
年齢差に関して気を遣うこともなく、むしろ、「そりゃこれからは白髪も生えていくよね」とか「足、カッサカサやん(笑)」って、イジられています(笑)。
娘との年齢差のほうが小さいので、娘にとってはお兄ちゃんのような感覚のようです。高校受験の願書や面接の練習にも一緒に取り組んでくれて、娘にもとても親身に寄り添ってくれる。そういう彼の人柄も私の中では大きかったですね。
彼は平和主義で誠実な人なので友人から“ジーザス”って呼ばれているんです。髭も生えているし(笑)。私と娘が言い合いをしている間に入ってくれたりもします。娘は「何かあっても、“ジーザス”がいるから絶対大丈夫だよ!」なんて言うくらい、彼を信頼しているようです。
彼の両親にお会いする朝は、私のことを受け入れてもらえるかどうか、不安と緊張でいっぱいでしたが、ありがたいことに受け入れていただきました。
私のことをテレビで観ていて知ってくださっていて、「写真撮ってください」と言われて…。ホッとしましたね。
もちろん私の両親も喜んでくれました。エピソードの多い人生を送ってきたので、そんな私を奥さんにしたいと思ってくれた彼と彼のご家族に対して、本当に感謝していました。心配かけた両親を少しは安心させてあげられたかな。
再婚、妊活…第二の人生をポジティブに生きるためにロングヘアを捨てました INTERVIEW新山千春さん③
撮影/河内 彩 ヘア・メーク/川村友子 スタイリスト/近藤和貴子 取材/小仲志帆
【問い 合 わせ先】
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