ポジティブマインドから生まれるハッピースマイルと卓越したトーク術に、バラエティ番組からひっぱりだこの中村仁美さん。3兄弟の長男が中学生となり、カラダの変化や異性を意識するなど、いよいよ家庭での「性教育」の必要性を感じる今日この頃……。夏を前に、思春期男子ママが直面する「性教育」問題を、中村さんが語ってくださいました。
男三兄弟の我が家は、「性」に関してもオープンマインド
12歳の長男を筆頭に三兄弟で賑やかな我家は、何でもオープン。
「性」に関してもそうで、朝、長男が「やばい! 巨大マックスだわ!」と起きてきて、
それを弟がのぞき込んだりして……(笑)。
性教育は親が恥ずかしがってはいけないと思うので、私は「元気な証拠だね」って返しています。
思春期の長男は、カラダもまさに大人へと変化するとき。
「これは毛が生えてきたのかな?」なんていうカラダの変化も、「うーん、どうかな」と照れずに親子で会話しています。
私は、女性のカラダの変化に関しても理解してもらいたいという考えで、「お母さん今日は生理だからちょっと体調が悪い」ということも伝えますし、「なんで生理になるの?」など疑問を持って聞かれることには、ちゃんと答えるようにしています。
性教育は早い方がいい――、仕事から得た知識から、私自身そんな考えがずっとあったので、我が家には性教育の本や漫画を数年前から置いています。
本来はパパと男同士で話して欲しいけど、12歳年上の夫は「そういう話は自然に学んでいくから話さなくていい」なんてちょっと古い。
私たち親世代は、ちゃんとした性教育を受けてきていないけれど、今は時代が違います。
子ども達は、ネットやSNSでいくらでも、情報をとれてしまう。
だから、子どもたちがネットで間違った情報を得る前に、先回りして親がきちんと子どもに伝える必要があると感じています。
夏前が親として大事なことを伝える、まさに決戦のとき
私以外は男ばかりの5人家族のうえ、男子校に通う長男にとって、女子校と合同で催される運動会は一大事。
先生から「君たちから女子に話しかけて、優しくするんだぞ」と言われたからと、
「今日何時に起きた?」なんて話しかけるのに、もうドキドキみたいで(笑)。
普段女子が周りにいない分、高貴なものとしてすごくリスペクトしているようです。
でも、その反面で心配な部分もあります。
男だらけの環境の中、現実を知らずに騙されないかな、と……(笑)。
それでも、私は早く彼女を作って紹介してほしくて、「コミュニケーション能力の高い男の子と仲良くなって、文化祭で紹介してもらった方がいいんじゃない?」なんてアドバイスしているんですけれど(笑)。
とにもかくにも、思春期はそんなふうに女子にときめく年齢。
だから、心がオープンになる夏前、今こそ親として思春期の息子に「性教育」をきちんとしなくては、と感じています。
長男は、既に学校でも女性の体の仕組みやプライベートゾーンについては教わっているようですが、「誰かを好きになること」「その先の性行為や避妊のこと」など、具体的なところは教えられていないのが現状です。
「好きだからこそ触れたい」そう思うのは自然な感情だからこそ、その先にある一番大切な部分は、親として教える必要があるのだと思います。
ニューヨークに住む日本人の友人は、息子に「薬と女の子を妊娠させることだけは、しちゃいけない!」、そうずっと言い続けてきたそうです。
中学1年生ですと、男の子も進んでいる子はすごく詳しいですし、女の子はもっと進んでいるのかもしれません。やっぱり、してイイこととイケナイこと、それをハッキリと伝えるのが親の役割なのだと思います。
今、頭の中で「ああ伝えよう」「これも教えなくちゃ」と、あれこれシミュレーション中。
親として、まさに決戦のときです。
撮影/西崎博哉(MOUSTACHE) 構成/河合由樹 取材/香取紗英子