カステラで有名な福砂屋が創業 400 周年を記念して、史上初となる米粉を使ったカステラ「八十八(やそはち)カステラ」を新発売しました。小麦粉の代わりにこだわりの九州産米粉を使って焼き上げたカステラで、添加物は一切使わず、お米のふっくらした食感を表現。長年培われてきた職人の技で、カステラらしい膨らみとくちどけの良い食感にこだわった逸品です。
材料、配合、焼成時間など5年以上の歳月をかけて開発。米粉を特殊粉砕する技術と福砂屋の職人の技術により、扱いが難しいとされている米粉で小麦粉に引けを取らない焼き上がりを実現しました。米粉カステラは、通常のカステラに比べて膨らみが弱く、高さを出すことが課題でしたが、職人の技を用いて攪拌することでカステラらしい膨らみを出すことに成功。泡立て方、生地の見極めなど伝来の製法をベースに、食感やくちどけの良さにこだわり、素材のよさを際立たせる製法が完成しました。
小麦粉のカステラにはない滑らかな舌触りと、ふっくらモチモチとしたテイストがお米を彷彿とさせる新食感のカステラ。小さい子どもからお年寄りまで食べやすい、甘さ控えめの上品な味わいです。米粉は水分を多く吸収するため、日が経つごとにふわふわの食感からしっとり食感に変化するとのことで、食べるタイミングに よって様々な食感を楽しめるのも魅力のひとつです。
八十八はお米を表す言葉であると同時に、末広がりを連想させる縁起が良くおめでたい言葉。「皆様のお祝い事に寄り添えたら」という思いから八十八カステラと名付けたそうです。めでたさをお米になぞらえた験がいいカステラを、ハレの日の贈り物にしてはいかがでしょう。
取材/本條千春