寒さも本格的になってきたこの頃、恋しくなるすき焼き。
今回は流行の変わり種から、本格派、地元の味まで勢揃いです。

「ばさら」は流行のトマトすき焼き発祥の店。オリーブ油でガーリックを炒め、玉ねぎ、トマトを並べ、牛肉を並べ入れて割り下を注ぎます。

「雅山」では、ねぎをこんがりと焼いて香りを脂に移し、さらに塩（岩塩、自然海塩2種の計3種類をブレンド）を振り入れ、肉を焼いていただきます。次に塩味の出汁、日本酒、野菜を入れて。

関西で話題なのは、焼き肉の名店で楽しむすき焼き。「板前焼肉 一笑 北新地」の厳しい素材セレクト力が生む美味しさはレベル違い。

名古屋「とり五鐵」は、東京・人形町「玉ひで」の8代目当主がプロデュース。割り下は地元の醬油とみりんを使用。鶏の旨みが溶け込んだ鍋の〆に食べるきしめんも絶品です。

〈東京分〉撮影／田村浩章 取材・文／伊藤由起〈大阪分〉撮影／前田博史 取材・文／寺下光彦〈名古屋分〉撮影・取材・文／永谷正樹 MAP／地図屋もりそん デザイン／鈴木 徹（豊田セツデザイン事務所）

Tokyo
日本料理 三田ばさら

トマトの酸味と
割り下の甘みの融合で
ワインが進む！

トマトすき焼き

ゲストの8割以上がオーダーするという名物料理「トマトすきやき」（コース￥5,500～）は、シンプルながら計算されつくした一品。甘さ控えめの割り下とトマトが絶妙なハーモニーを奏で、程よくサシの入った黒毛和牛のリブロースに染みこんで、いくらでも食べられそう。白いご飯より赤ワインが欲しくなるすき焼きです。

Tokyo
雅山

とろけるような
米沢牛の旨みを
ストレートに味わう

塩すき焼き

「塩すきやき」（￥9,000～）に使われるのは、幻のブランド牛と称される米沢牛のなかでも、生後30カ月の雌牛のみ。その甘い香りと清らかな旨みをストレートに味わうことできます。最初は塩焼きで、お次は塩味の出汁を注いでハフハフ。米沢牛の脂をたっぷり吸わせながら焼いた、太ねぎの美味しさも特筆ものです。

Osaka
板前焼肉 一笑 北新地

名門焼き肉店の
目利きゆえの、
パワフルすき焼き

九州極上和牛のすき焼き

A4、A5ランク和牛の一頭買いによる上質焼き肉で知られる名門グループの新支店です。すき焼きにも鹿児島〝のざき牛〟、熊本〝和王〟など最高峰ブランド牛のリブロースを贅沢に使用。一口ごとに響く力強いコクに、心が弾みます。「すき焼きコース」￥6,000（250g）、￥5,000（200g）ともに要前日予約。

Nagoya
とり五鐵

噛むほどに美味しい
コーチンのすき焼きは
名古屋の定番鍋

名古屋コーチンのすき焼き

「名古屋コーチンのすき焼き」は、コース（1人前￥4,200～）のメイン料理。味の決め手となる割り下は、愛知県産の、コクのある醬油と甘みの強いみりんがベースで、コーチンの濃厚な旨みを引き立てます。モモ肉や胸肉、レバーなど部位ごとに異なる味わいを楽しんで。