揉めてからでは遅いもの。親が元気なうちに知っておきたいのが、預貯金や保険、不動産など財産のこと。最初から金額まで完璧に把握する必要はなく、まずは「どこを見ればわかるか」を知ることから。今日からできる備えを、弁護士・高橋里沙さんに伺いました。
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親の全財産を把握すること
▶︎財産把握は親への詰問ではなく将来の笑顔のために
親の財産把握といっても、最初から金額まで完璧に知る必要はありません。大切なのは「どこの銀行に預けているか」「保険証券はどこにあるか」という手がかりだけ。「私も保険を見直したんだけど」というふうに、自分の話を入口にすると、親の防衛心も和らぎます。見落としがちなのが、保険や証券、デジタル資産。保険は、亡くなったことを保険会社が把握しないと、ずっと宙に浮いてしまいます。証券口座も、子どもが知らなければわからなくなりますし、ネットで契約した暗号資産等も同様。海外に口座がある場合は、解約だけで数年かかることも。一旦終わったと思った後に新しい口座が見つかると、遺産分割協議はやり直しになってしまいます。揉めていた相続なら、それがまた火種になりかねません。財産のリストがあれば、相続税がどれくらいかかるかも事前に確認できます。申告期限は10カ月。遺産分割が終わっていなくても、税金の支払いは待ってくれません。概算がわかれば、資金の準備もでき安心。
最初はここまでわかればOK【財産の手がかりチェック】
保険:加入している保険会社名、保険証券の置き場所
株・投資:証券会社名、ネット証券の利用有無
不動産:実家以外の土地・遠方の土地・賃貸物件・山林などの有無
負債:借入金・ローン・保証債務の有無
デジタル関係:取引のある銀行名、通帳やキャッシュカードの保管場所
全部を完璧に把握しなくていい。大切なのは「どこを見ればわかるか」という手がかりだけ。それだけで、万が一の時の混乱はまるで違ってきます。まずは簡単なリスト作成から!
教えてくれたのは

撮影/吉澤健太 イラスト/いらすとや 取材・文/羽生田由香 デザイン/秋穂佳野 構成/中村 亮
※情報は2026年9月号掲載時のものです。

















