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Lifestyle「更年期」のクスリ

涼風真世さん「更年期は知識と専門家に頼って。婦人科でもらった”パッチ”がお守りに」

昨年でデビュー40周年。常にエンタメの第一線で活躍し続けている涼風真世さんを支えてきたのは歌うための日々の鍛錬と体の専門家たち。一流のプロが選ぶ対策はプロを頼ることなのです。

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◯ 涼風真世さん(62歳・女優、歌手)

1960年 9月11日、宮城県生まれ。1981年に宝塚歌劇団に入団、月組のトップスターとして活躍後、1993年に退団。以降はテレビドラマや声優、舞台などで幅広く活動中。昨年行われた40周年記念ライブを収録したライブDVD&Blu-ray『40th Anniversary Live ~Time to shine “Fairy”』が好評発売中。

頼れるのは知識と専門家。
45歳の時に相談した婦人科でもらった
「パッチ」が心のお守りに

一昨年デビュー40周年を迎え、昨年コロナ禍で延期されていた記念のコンサート(大阪・横浜)も無事終了。今年の4月にも昨年に引き続きビルボードライブ横浜にてコンサートを開催できることは、歌うことが命、という気合いのもと、日々鍛錬を積み重ねているおかげではないかと自負しています。

◇ 更年期を不調なく過ごせたのは、 発声のために毎日行っている ストレッチとボイトレが心身を整えてくれた結果かも

1月末に大千穐楽を迎えた、ミュージカル『エリザベート』公演で演じさせていただいた皇太后ゾフィーに没頭した期間もそうでしたが、日々全身のストレッチからスクワットなどの筋トレ、筋膜リリースや筋肉をほぐすマッサージ、発声までのルーティンを行います。

筋肉をほぐすマッサージに関しては、調べていくうちに背中側にある肩甲挙筋や小菱形筋などもほぐしたほうがいいとわかって、今では細かな筋肉の位置も把握しながらアプローチ。すべて来てくださるお客様に最高の歌とお芝居、ベストなパフォーマンスをお届けするためですが、それが現在の私の健康に繋がっていると感じます。

また健康面に関してはプロの意見を聞くことも心がけています。更年期に関しても、ちょうど始まるかもしれないと言われている年齢、45歳のときにかかりつけの婦人科の先生に相談に行きました。というのも、女優さんを含む周囲の女性から「そのくらいの年齢からホットフラッシュに見舞われたり、倦怠感に襲われたり、やる気がなくなったりすることがある」と聞いたりしていたので、私もそうなって舞台に差し支えが出たらどうしよう? とすごく不安になってしまって。

いろんなことを考えながら生活するのが怖かったので先生にうかがったら「人によって来る時期や症状は千差万別だけれど、万が一、更年期障害が出たらこれをお腹に貼ればいいから」と言われてエストロゲンが補充できるパッチ薬(*1)をいただいたんです。それがすごく心強くて。「じゃあ、これをお守りとして持たせてください」と言ってスタンバイしていたんですが、結局症状が出ることはなく、パッチの出番はありませんでした。

【*1・パッチ薬】 ホルモン補充療法(HRT)の一つである、経皮吸収型製剤。卵胞ホルモン、つまりエストロゲンの低下が更年期症状の主因であるため、卵胞ホルモンを補うことがHRTの目的ですが、子宮がある場合、卵胞ホルモン製剤のみ使用すると、子宮内膜がんなどの子宮内膜疾患のリスクが高まるケースも。そのため、子宮内膜増殖を抑制する作用がある黄体ホルモン製剤を併用する必要が。なので何種類かあるパッチのうち、現在は卵胞ホルモンと黄体ホルモンが合わさった、1枚貼るだけでOKタイプのパッチが人気。週に2回、下腹部など脂肪が多い部分に貼るだけの手軽さも魅力。

◇ 悩む前にまずは婦人科へ。プロを味方にすれば余計な心配や不安でストレスを増やすこともありません

— 涼風真世さんは1981年、第67期生として宝塚歌劇団に入団して以来、日本を代表するミュージカルスターとして活躍、一昨年デビュー40周年を迎えられました。記念のライブも大好評、今年も新たな一歩を飾るアニバーサリーライブが予定されています。還暦を機に髪を赤く染められてからは、色が少しずつ退色するのを楽しまれ、今はキレイなピンクヘア。まさに「歌う妖精」のような、永遠のフェアリー感。宝塚ファンやミュージカルファンのみならず、エンタメを愛する人々を魅了しています。

せっかくいただいたパッチを使うことなく、早めの閉経を迎えてからもとくに不調を感じることなく今に至りますが、振り返ると若いうちから、何かあったらすぐに相談できる婦人科を持っておいてよかったなと思います。

私は1993年に宝塚を退団した30代前半のころから婦人科には定期的に通っていました。生理痛がひどかったりして女性ホルモンから来る不調が気になっていたのと、年に一度は婦人科系の検診を受けたほうがいいと思っていたので、情報を集めて婦人科医を紹介していただき、現在も半年に一度は検診などでお世話になっています。

STORYの読者の方にお伝えしたいのも「悩む前に婦人科の先生に相談したほうがいい」ということ。今はネットにもいろんな情報があふれていますし、調べれば何でも出てきますが、中には根拠のない情報が混じっていることもあるかもしれません。

でも専門医と目と目で対面して、直接お話を聞いたりすると安心するんです。私はとくに怖がりのほうなので事前に予防策を知っておくと安心するタイプ。そういう意味でも先手先手で対策を知って対処するやり方が合っていて、それが更年期対策にも生きたと思います。専門家を頼るというのは婦人科以外にも広げていて(笑)、歯科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科、内科、そして婦人科の主治医の先生方がいます。一人でモヤモヤ悩んでいるよりも、何かおかしいと思ったらすぐにプロに聞く。それが健康管理にはベストだと感じています。

プロに頼る以外にやっていることといえば、シンプルでヘルシーな食事。年齢を重ねるうちに、野菜中心の食生活になり、日に1~2度、素材重視・野菜メインの和食をいただきます。

欠かせないのは故郷・宮城のお米。「ひとめぼれ」や「だて正夢」など宮城のお米は私にとってはふるさとの味。最近は玄米や雑穀米などを召し上がる方も多いようですが、私は絶対に白米派。おにぎりにしても美味しいので、ここぞというときには必ず炊いて食べています。

野菜で溺愛しているのは「野菜の王様」とも言われているブロッコリー。ビタミンCや葉酸、食物繊維やミネラル類がバランスよく含まれているそう。聞くところによるとビタミンCには、ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンを分泌する効能や免疫力を高めるなどの効果があるそうです。また葉酸は新しい赤血球を作り出すために必須の成分で『造血のビタミン』とも呼ばれているのだとか。レンジでチン、ではなく必ずお鍋で茹でて茎までいただいています。

甘い物はあまりいただかないほうですが、チョコレートだけは別。小腹が空いたとき、少しイライラしたとき、集中力が途切れがちになったときなど、一粒食べると元気が復活。脳が活性化されるような気がしています。まさしく私の元気のもとです。

ミネラルウォーターもこだわっていて、ここ数年、白神秘境活性水という軟水を飲み続けています。生きていくうえで欠かせない大切な水、だからこそこだわりたい。1日何L飲む、とは決めずに気がついたときに飲んでいます。喉を潤す程度、飲みたいときに飲む。家でも舞台のあるときでもいつでもどこでもこまめに飲む意識を持つことが大切だと考えています。

— ストイックな面もありながら自分に合った生活スタイルを確立している涼風さん。きちんとしたセルフケアができているシンプルかつナチュラルな生き方があってこそ、うまく更年期を乗り越えられたのかもしれません。

更年期はすべての女性が通る時期。先ほどもお話ししたように、何か気になることがあれば婦人科に相談して聞いてもらうことをお勧めしますが、それと同時に大事なのは年を重ねていろんなところが変化して老化していくことを自分の中で認めて生きていくことじゃないかなと思います。

そして1日1回は自分を抱きしめて「よく頑張ってるね」と褒めてあげたらいいんじゃないかな。だって、みんな本当に頑張っているもの(笑)。それと人って苦しいときや悩んでいるときは下を向きがちだから、朝起きたら空を見上げて「おはよう」って言ってみる。ちょっと目線をあげるだけで世界は変わって見えるはず。1日1回ずつでいいから自分自身をいたわり、元気づけてあげる習慣をつけていくのも大事かなと思います。

レンタルペットとして出会い、どうしても手放したくなくなって引き取って9年。 私がいないとご飯を食べないココアは50歳差の良き相棒です。
4月22日にはビルボードライブ横浜にて『2023涼風真世ライブ The Fairy〜新たなる一歩』を開催。

撮影/田頭拓人 取材/柏崎恵理 撮影協力/MINX 銀座店 ※情報は2023年4月号掲載時のものです。

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