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ファーストサマーウイカさん、私の強みは 何者でもないけれど、「何でも屋さん」なところです

今回、ファーストサマーウイカさんが挑戦される役どころは、“社会の理不尽”、“常識の壁”という、とてつもなく大きなものに立ち向かう女性。ご自身はというと、「社会に立ち向かう」というより、時代の中で求められるものを、アイドル、歌手、バラエティタレント、役者……と、様々にカタチを変えながら、しなやかに体現される姿も魅力の一つ。20代後半からバラエティで注目されて人気に火がつき、30代の今、役者としても引っ張りだこ。変化が激しい今の時代、ファーストサマーウイカさんの「自己プロデュース力」は、私たちにも大いに学ぶところがありそうです。

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★ ピンクのスーツにソバージュ……、バブルファッションを違和感なく着こなせたのは、 研究の成果!
★ 天才じゃない人間に必要なのは、才能ある人の隙間を見つける客観性
★ 私の強みは、何者でもないけれど、「何でも屋さん」なところ

ピンクのスーツにソバージュ……、バブルファッションを違和感なく着こなせたのは、 研究の成果!

ソバージュヘアに肩パットの入ったショッキングピンクのスーツとヒール、大きなイヤリング……。今回の映画で、私が演じた“恵”は、日本初の「ハラスメント裁判」を起こした原告女性。バブル絶頂期にあった実際の裁判に着想を得た物語のため当時の衣装や小物に至るまで、スタイリストさんや小道具さんが拘って揃えてくださいました。そんなインパクトあるファッションが、いかにも“着られた”感じにならないように「メイクはどんな色味を使っているの?」「眉の書き方は?」とバブル期のメイクを色々研究しました。

ソバージュヘアは、パーマをかけずに、毎日コテで一つ一つ巻いていたため、すごく時間がかかるんです。それで、メイクさんがヘアをやってくださっている間に、私はメイクを担当し、「やっぱり、シャドーとリップはイヴ・サンローランのショッキングピンクだよね!」と話しながら、メイクさんと二人三脚で作っていきましたね。眉毛一つをとっても、少しの太いか細いかで印象が全然違うんです。「恵さんの意志の強さを感じるように」と、キャラクターと時代に沿うようメイクを仕上げるうち、だんだんとバブルの世界に入って行きましたね。そのせいか、「バブルファッション、全然違和感ないなぁ……」なんて、皆に言っていただきました(笑)。

©2026「ファーストボイス」製作委員会

それにしても、バブルスーツって「こんなに動きにくいの!?」という感じ(笑)。ちょっとガニ股になってしまうと、もうボタンが弾け飛びそうで、脚を内股に閉じなくてはならないし、冷えやすいし、動きづらさを感じましたね。でも、そんなファッションが持つ力が、当時の頑張っていた女性の強さや、パワーの源になったのだと演じていて感じました。

天才じゃない人間に必要なのは、才能ある人の隙間を見つける客観性

私が演じた“恵”さんのように、何か一つを貫く強い意志を持つことは大切だと思うのですが、私自身はというと、鋼鉄のように固い意志はないものの、力を加えられたらそれと同じ力で跳ね返せるような、ゴム製のスピリッツは持っています。竹のようにしなやかにしなりながら、風が吹けば流れて、跳ね返して、少しづつ進化するという感じでしょうか。とりあえず「食いっぱぐれないように」と生きて、「やりたくない」ことはやらず、「やりたいこと」をやって生きていけたら……、というぼんやりした軸はあります。海に漂った時に、波に流されて芯がなかったとしたら、海の藻屑となってしまうけれど、形を残したままどこかへちゃんと流れ着いている、そんな状態。

そこで必要となるのが、誰かがやらない仕事をやれるようになったり、自分ができないことを出来る人のサポートに回ったり、
「ここは引いたほうがいいかな」など、自分を客観的に見る目です。天才じゃない人間としては、ずば抜けた才能を持っている人と勝負するのではく、試行錯誤して、隙間産業を目指す。「自分を必要としてくれる場所」、「自分の能力が生きる場所」というものを考える客観性を持つことを意識し始めた頃から、私自身、上手く回り出した気がします。もちろん、「試してみてダメだった」ことや、「試行錯誤の末に違った」ということもありますが、いただいたお仕事の中で「これは評価が高い」とか、「あれは評価が低かった」ということを、他者評価と自己評価を分けて、どちらも大事にしてきました。自分では「イマイチだな」と思っていても、絶賛してくれる方がいる場合もあって、「あ、良かったんだ」と思って、それはちゃんとマーキングしています。

私の強みは、何者でもないけれど、「何でも屋さん」なところ

私の強みといったものは特に無いのですが、あえて探すなら、“ポリバレント”なところでしょうか――。決して何者でもないけれど、「何でも屋さん」といったように。どんなシーンにおいても1番手、エースじゃない。例えば、私自身が番組を企画する側の立場に立った時に、「この人、絶対いて欲しい!」という感じのドラフト1位には、自分でも私の名は挙げないですけれど、1番から10番目までキャスティングしようという時に、「いてくれたら、助かるな」と思われる人でありたいな、と思います。それと同時に、「そういう仕事をしたい」、「そういう仕事ができるようになりたい」と思うんです。

1位じゃなくてもいいし、何かに特化して「凄い」と思われなくてもいい。何者でもないかもしれないけれど、そんな中で重宝される「何でも屋さん」である――自分自身そんなふうでありたいし、客観的に見る人にとっても私はそんな存在でありたいなと思います。

プリントワンピース¥53900円(TAAKK/JOYEUX)
〈お問合せ先〉JOYEUX ☎03-4361-4464

ファーストサマーウイカ 1990年生まれ、大阪府出身。2009年から芝居の世界に入り、2013年にアイドルグループBiSに加入。解散後も音楽活動を続け、2021年にソロデビュー。主な出演作にNHK大河ドラマ「光る君へ」(24)、『花まんま』(25)、「バナ穴BANA_ANA」(26)、「シャドウワーク」(26)など。

今回、ファーストサマーウイカさんが出演したのは……

©2026「ファーストボイス」製作委員会

『ファーストボイス』

監督:前田 哲
出演:綾瀬はるか
ファーストサマーウイカ、松本穂香
峯村リエ、山田真歩、工藤阿須加、水川かたまり(空気階段)/ 鈴鹿央士、迫田孝也、酒向芳
木村多江、筒井道隆
ディスコでミラーボールが煌めき、日本が好景気に沸いた1989年――。寝ぐせ頭で法廷に駆け込む日々を送り、お金にならない案件ばかりを受けてしまうお人好しの弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)。そんな彼女のもとに、職場で理不尽な嫌がらせを受け、大好きな仕事をも奪われたとして、会社と上司を相手に提訴をしたいという女性・恵(ファーストサマーウイカ)が訪れる。しかし、それは誰も戦ったことのない前例なき「ハラスメント」を巡る裁判。新人弁護士の栞(松本穂香)は「勝ち目がない」と反対するが、朝日は「この裁判は必ず未来に繋がる」と立ち上がる。彼女たちの前に立ちはだかるのは、“常識”という巨大な壁。それでも踏み出した勇気ある一歩と最初の一声“ファーストボイス”が、日本社会を揺り動かしていく――!2026年10月2日(金)全国ロードショー!

撮影/田頭拓人 ヘアメイク/吉田 真妃 スタイリスト/近藤 伊代 取材・構成/河合由樹

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