揉めてからでは遅いもの。親が元気なうちに知っておきたいのが「お墓」のこと。誰が継ぐのか、継げない場合はどうするのか、まずは家族や親戚で確認することが大切です。専門家への取材から、「墓じまい」を考える前に知っておきたい基本と進め方をご紹介します。
墓じまいとはどういうことか
▶︎お墓は「祭祀財産」、相続財産とは別扱い
お墓や仏壇、位牌は「祭祀財産」と呼ばれ、現金や不動産などの相続財産とは法的に別扱いです。遺産分割の話し合いとは切り離して考える必要があります。お墓の土地は、永代使用権という権利で借りているだけ。跡継ぎがいる限り使えますが、いなくなったら更地にして返してね、というルールになっています。墓じまいは、確認の先にあるもの。まず親が先祖の墓を継いでいて、親がその墓に入らず、子どもが継げない場合は、親戚に継いでもらえないか打診するのが筋。「うちは子どもが継げないから、代わりに頼めない?」というふうに、親御さん自身が親戚に聞いてくれた方が、角が立ちにくいもの。親が元気なうちに、どうするか考えてもらった方がベター。関わる全員が無理と言って初めて、墓じまいが選択肢に上がります。この確認を親の代でしておかないと、子どもが遠縁の親戚やお寺との交渉まで背負うことになり大変です。墓じまいをする場合は、まずはお寺に申し出て、承諾を得てから進めることが大切です。
【墓じまいの進め方】
2:遺骨の移動先から「受け入れ証明書」をもらう
3:現在のお墓がある市区町村から「改葬許可申請書」を入手
4:お寺から「埋蔵証明書」をもらう
5:3点を揃えて3の行政に提出→「改葬許可証」を取得
6:石材店に遺骨の取り出し・清浄を依頼(魂抜きはお寺に先に行ってもらう)
7:移動先に納骨(魂入れ・納骨法要)
8:古いお墓を石材店が更地に戻して返還
これは、親戚の誰も継げないとなって初めて、墓じまいを決めた後のフロー。費用はお寺によってピンキリなので、お付き合いの長い親の代でやっておいてもらうのが安心です。
教えてくれたのは

撮影/吉澤健太 イラスト/いらすとや 取材・文/羽生田由香 デザイン/秋穂佳野 構成/中村 亮
※情報は2026年9月号掲載時のものです。
















