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大人の間を生きる世代に向けた【YA文学】。大人も読みやすい!本のプロ厳選〈18冊〉

親が知らないところで、子どもの心は大きく揺れ、育っていく。そんな思春期に出会いたい大人の間を生きる世代に向けた本【YA文学】、各方面の本のプロたちのオススメを集めました!

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子どもと大人の間を生きる世代向け【YA文学】がアツい!思春期におすすめ名著〈6選〉

<本のプロが厳選、渾身の18冊!> ★ 「教育と本」のプロが選ぶ本 ①
★ 「教育と本」のプロが選ぶ本 ②
★ 「同世代ママ作家」が選ぶ本 ①
★ 「同世代ママ作家」が選ぶ本 ②
★ 「海外文学に強い」プロが選ぶ本 ①
★ 「海外文学に強い」プロが選ぶ本 ②


「教育と本」のプロが選ぶ本 ①

<左>『夏の庭-The Friends-』
この季節に読み返したい本として、真っ先に思い浮かぶ名作です。1992年の刊行以来、多くの読者に読み継がれ、映画化もされました!湯本香樹実/新潮社。

<中>『ユニコーンレターストーリー』
主人公二人の往復書簡で物語が進み、「次はどんな返事が届くのだろう」とページをめくるたび、自分宛ての手紙を開くようなワクワク感があります。北澤平祐/ホーム社。

<右>『カラフル』
車椅子ユーザーの同級生との出会いをきっかけに、「普通とは何か」「相手を理解するとはどういうことか」を、高校生たちが模索していくストーリー。阿部暁子/集英社。

<推薦者> 幼・小・中学受験コーチ・アドバイザー 齊藤美琴さん

齊藤美琴さん
齊藤美琴さん
SAPIX個別指導部門などを経て独立し、渋谷のシェア型書店「みこと書店」も運営しつつ、読書コラムや書評を執筆する。慶應義塾中等部、慶應義塾大学卒。
〜親と子それぞれ「同じ1冊」を読む時間を〜 親子で語り合いたくなる物語ばかり。『夏の庭-The Friends-』は、お子さんに薦める前に、まずは大人自身が読んでほしい。親になった今だからこそ、より深く心に響く物語です。『ユニコーンレターストーリー』は、見開きの左側いっぱいに描かれた絵には、言葉では語られない二人の気持ちや時間が描かれ、絵の隅々まで眺めたくなる作品。『カラフル』は、昨年の中学受験でも複数の学校で出題された注目作。親子で「相手を理解すること」について語り合いたくなる1冊です。

「教育と本」のプロが選ぶ本 ②

<左>『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』
私の出身中学の国語の入試問題で使われたことでも話題に。平易な文章ながら、10代、大人までも刺さるメッセージが多く込められています。斉藤 倫(著)、高野文子(画)/福音館書店。

<中>『茶畑のジャヤ』
学校で孤立していた主人公をスリランカに誘ってくれるおじいちゃん、そこで出会った少女ジャヤなど、魅力的な登場人物たちが印象深い作品。中川なをみ(作)、門内ユキエ(絵)/鈴木出版。

<右>『わたしの美しい庭』
YouTubeチャンネル「ヨンデミーちゃんねる」でも紹介しているお気に入りの作品。さまざまな「生きづらさ」を抱えた人たちに寄り添う作品です。 凪良ゆう/ポプラ社。

<推薦者> オンライン習い事「Yondemy」代表取締役 笹沼颯太さん

笹沼颯太さん
笹沼颯太さん
筑波大学附属駒場中学校・高等学校から東京大学に進学、在学中の2020年に起業。著書に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
〜その子にぴったりの1冊から、一生モノの読書習慣になる〜 ヨンデミーレベル35→43→50と段階的に難易度が上がるセレクトにしました。詩集、海外の物語、生きづらさに寄り添う物語とジャンルも味わいも異なるラインナップです。本好きの子にも、まだ読み慣れていない子にも、きっと合う1冊が見つかるはず。『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』は、ヨンデミーレベル35。ぜひお気に入りの詩と出合ってください。『茶畑のジャヤ』は、ヨンデミーレベル43。スリランカの歴史や民族問題も学べます。青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にもなった一冊です。『わたしの美しい庭』は、ヨンデミーレベル50です。

「同世代ママ作家」が選ぶ本 ①

<左>『赤毛のアン-赤毛のアン・シリーズ1-』
中学生の頃、アンの話し方を真似するほどハマっていました。でも、この本の本当の魅力は何十年も後に実感。先日プリンス・エドワード島を一人旅!ルーシー・モード・モンゴメリ(著)、村岡花子(訳)/新潮社。

<中>『プロジェクト・ヘイル・メアリー』
子どもに薦めて、この本について語り合った後、一緒に映画も観に行ったSF小説です。主人公の記憶を探る謎解きから、心打つ展開に夢中になります。アンディ・ウィアー(著)、小野田和子(訳)/早川書房。

<右>『獣の奏者』シリーズ
子どもたちが小学生の頃、夢中になって読んでいたシリーズです。出だしから一気に物語に引き込まれ、心ときめく世界観に心揺さぶられます。上橋菜穂子/講談社。

<推薦者> 作家 朝比奈あすかさん

朝比奈あすかさん
朝比奈あすかさん
東京都生まれ。2006年、『憂鬱なハスビーン』で小説家デビュー。代表作『君たちは今が世界』は中学受験に頻出し、日販図書館選書センターの年間図書ランキング単品部門(中学校)で2年連続1位を獲得。
〜同じ本でも 読む年代で 主人公が 変わって見える〜 子どもと過ごす時間の中から生まれた特別な物語。『赤毛のアン-赤毛のアン・シリーズ1-』は、大人になって読み返すとアンより彼女を見守るマリラやマシューの気持ちが胸に迫ります。10代のうちに読んでほしい1冊です。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は、数学や物理の知識が、大事な誰かを助ける武器になる展開がかっこよく、勉強中の子にも気づきがあるはず。『獣の奏者』シリーズは、未知の獣や風習、世界の禁忌を描く物語。どのシーンが好きかと、親子で永遠に語り合えます。

「同世代ママ作家」が選ぶ本 ②

<左>『ひとたびはポプラに臥す』シリーズ
読んでいるうちに、自分が異国の地を実際に歩いているような錯覚に陥り、好奇心、冒険心、見知らぬ世界への憧れが増していきます。宮本 輝/集英社。

<中>『龍は眠る』
嵐の日、猫を探していた男の子がマンホールに落ちた。その蓋を開けた犯人は…。おじさん雑誌記者と超常能力者の少年が真相を追うミステリー。宮部みゆき/新潮社。

<右>『逆ソクラテス』
主人公の小学生が大人の決めつけや思い込みを自分たちの力で覆していく物語です。息子が中学校に入学する前に、これを読ませました。伊坂幸太郎/集英社。

<推薦者> 作家 藤岡陽子さん

藤岡陽子さん
藤岡陽子さん
京都府生まれ。2009年、『いつまでも白い羽根』でデビュー。2人の子の母。近著に、吉川英治文学新人賞受賞作でドラマ化もされた『リラの花咲くけものみち』(光文社文庫)が。
〜文章だけで ここまで美しい 風景描写が できるのかと圧巻〜 子育てのリアルな実感からセレクト。『ひとたびはポプラに臥す』シリーズは、作者が6700㎞のシルクロードを旅した約40日間をまとめた紀行文。作家の筆力に圧倒される1冊。『龍は眠る』は、ページをめくる手が止まらない、面白すぎて他のことができなくなる。そんな読書体験をすれば絶対に本好きに。『逆ソクラテス』は、当時12歳の息子に、この先出会う意地悪な人に「おまえはダメなやつだ」と言われることがあったとしても、物語のキメ台詞「僕はそうは思わない」 を心の中で唱えなさいと教えました。

「海外文学に強い」プロが選ぶ本 ①

<左>『エヴリデイ』
主人公のAは自分の肉体を持たない。朝、目が覚めると自分と同じ16歳の誰かの肉体に憑依している。そんな存在が特定の誰かに恋をしてしまったら…。デイヴィッド・レヴィサン(作)、三辺律子(訳)/小峰書店。

<中>『ゼバスチアンからの電話[新版]』
17歳の少女が恋愛でつまずき、もう一度自分を取り戻すまでの過程と、夫の言いなりだった彼女の母親が変化していく様子が重なります。イリーナ・コルシュノフ(著)、石川素子・吉原高志(訳)/白水社。

<右>『カッコーの歌』
11歳の少女トリスはとある事故に遭って以来、記憶をなくしている。彼女の正体がわかるにつれて広がるファンタジーの世界にどんどん引き込まれます。フランシス・ハーディング(著)、児玉敦子(訳)/東京創元社。

<推薦者> コラムニスト、翻訳家 山崎まどかさん

山崎まどかさん
山崎まどかさん
東京都生まれ。翻訳書にイヴ・バビッツ『ブラック・スワンズ』など。女子文化全般、アメリカのユース・カルチャーをテーマにさまざまな分野についてのコラムも執筆。
〜「自分とは何か?」を 何度でも問い直す 物語の数々〜 3冊とも、自立や自分らしさを見つめ直す物語です。『エヴリデイ』は、不思議な設定だが、ジェンダーや外見を超えた「私自身」とは何かを訴える作品。切なくて甘酸っぱい要素も。『ゼバスチアンからの電話[新版]』は、母と娘、両方の自立の物語。1981年の作品で、私自身も10代の頃に読んだ記憶があるが、フェミニズム的な視点が今も色褪せない。『カッコーの歌』は、1920年のイギリスを舞台にしたファンタジー。独立心を教えてくれるビターで感動的なおとぎ話です。

「海外文学に強い」プロが選ぶ本 ②

<左>『夜の日記』
楽しい想像だけではなく、おそらく自分は経験しない過酷な状況で生きる同年代の子の物語も。いまも世界のどこかで戦火のなかで暮らす人がいます。ヴィーラ・ヒラナンダニ(著)、山田 文(訳)、金原瑞人(選)/作品社。

<中>『バッファロー・ドリーマー』
少女の目を通して、北アメリカ先住民族の辛い過去だけでなく、居留地の美しさや伝統にも触れられます。過去の苦しみに向き合いながら未来への希望も。ヴァイオレット・ダンカン(著)、小澤なつみ(訳)、金原瑞人(選)/作品社。

<右>『相続ゲーム エイブリーと億万長者の謎の遺言(ぱらりBOOKS)』
ワクワクと胸躍る作品。莫大な遺産を相続してイケメンに囲まれながら知力と体力を駆使して謎解きをしながら成長していく、ごきげんなストーリー。ジェニファー・リン・バーンズ(著)、代田亜香子(訳)/日之出出版。

<推薦者> 翻訳家 代田亜香子さん

代田亜香子さん
代田亜香子さん
神奈川県生まれ。サンリオ勤務を経て翻訳者に。主な訳書に『プリンセス・ダイアリー』シリーズ、『ズートピア』、『ひみつの地下図書館』シリーズなどがある。
〜人を思いやる 力とは、想像力と いいかえても いいと感じます〜 想像力という共通テーマ。『夜の日記』は、この本で扱われるインドとパキスタンの分離独立のときのように、人間はさまざまな境界線を引いて対立します。優しい世界の可能性を見せてくれる1冊。『バッファロー・ドリーマー』は、人間が犯してきたさまざまな間違いをただの昔の話として聞き流さずに、そこにいた人たちの気持ちを考えてみることも想像力です。『相続ゲーム エイブリーと億万長者の謎の遺言(ぱらりBOOKS)』は、キラキラしているだけではなく、社会に対する責任や勇気について考えさせられます。

撮影/西原秀岳(TENT) 取材・文/羽生田由香 ※情報は2026年9月号掲載時のものです。

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